遊び心満載! 大河「おんな城主直虎」サブタイトルの元ネタ集
とどでございます。
NHKで放送中のおんな城主直虎ですが、そのサブタイトルは毎回ある作品をオマージュしています。
第24回が放送された時点でこれを書いていますが、そろそろ折り返し地点だし、サブタイトルの元ネタをまとめておきたいのです。
あからさまなものもあれば、分かりにくいものもあるし、解釈は人によって異なりますが、私がこれだ! としっくりきたものを書き留めます。
公式でサブタイの元ネタを説明しようものなら、自分のギャグを自分で説明するという苦行となってしまうため、やはり第三者がわいわい言いながら想像するのが1番楽しいと思います。
内容にも触れている部分があるため、念のためネタバレ注意です。
第1回-第5回
第1回「井伊谷の少女」
元ネタは「アルプスの少女ハイジ」。
マッチ売りの少女とも迷いましたが、多少物語との関連性を持たせていると考えれば、井伊谷を駆け巡る様子はハイジと共通するところが多いかなーと。
舞台の紹介がメインの回だったので、井伊谷ののどかな風景、亀之丞の笛の音など、ゆったりとした時間が流れる様子が描かれました。
ナレーションの中村梅雀氏は、ロマサガ2の詩人ポジかな。なので最終話あたりで登場人物として出てくるはず(願望)。
ちなみにマッチ売りの少女説をプッシュする場合、この後の物語は、かくれんぼのときに滝つぼに飛び込んだおとわが今わの際に見た夢、なんていうブラックな大河になってしまうので却下。
第2回「崖っぷちの姫」
元ネタは「崖っぷちの男」。
2012年公開のアメリカ映画で、サスペンスものです。
共通点はサスペンス部分でしょうか。亀之丞が追われていましたし。
亀との結婚の約束を守るために出家しようとしたのもこの回。鶴丸が割を食う役割になったのもこの回からです。
第3回「おとわ危機一髪」
元ネタは「007 危機一発」。
後述のタイトルにも含まれている通り、007の映画が元ネタになっていることが多い印象です。発を髪に変えたのは、おとわが髪を剃ったことを強調するためでしょうか。
瀬名初登場回。この頃はまだ怖くない。
今川義元の息子である龍王丸(後の今川氏真)に蹴鞠で勝てば褒美をもらえる、という話を聞いたおとわが、無限コンティニューによって相手の体力を削る戦法で勝利を収めました。
元ネタの方ですが、このタイトルは後に「ロシアより愛をこめて」に改題されています。
第4回「女子にこそあれ次郎法師」
元ネタは「女にこそあれ次郎法師」。
読みは「女(おなご)にこそあれ次郎法師」なので一緒。2006年に出版された梓澤 要さんの同名の本が元ネタ。というかこのドラマ自体の元ネタです。
おんな城主説はこの本から来ているとも言われています。2016年末には直虎が男だった説も出てきましたし、これからの検証が楽しみな所。
おとわが出家して修行の日々が始まりました。我、竜宮小僧になる! と決意したのもこの回です。
第5回「亀之丞帰る」
元ネタは「父帰る」。
菊池寛氏の戯曲が元ネタかな。1927年、1935年、1952年と、3度映画化されています。
第20回で判明したことですが、この時点で高瀬の父であった可能性が濃厚なので、「父帰る」は15回越しの伏線になっていたのでした。
元ネタに気付かないと伏線だったことにも気付かない高度なテクニック。いや偶然ですね。
この回の亀之丞は良い男でした。この回は。
第6回-第10回
第6回「初恋の別れ道」
元ネタは「恋の別れ道」。
加藤登紀子さんの曲が元ネタでしょうか。1967年発売のアルバム「ギターをひこう」に収録。
映画だったら「マロニエの別れ道」かな。でも遠い気がする。
直親の「川名で身を隠して暮らそう」という誘いに乗るかどうかがルート分岐でした。誘いに乗っていたら、検地で川名バレ→おとわ生存バレ→井伊オワタ\(^o^)/のBADエンドでした。
おとわは井伊のためを思って、初恋を封印したのです。
第7回「検地がやってきた」
元ネタは「サンタクロースがやってきた」。
正直「これだ!」って特定するのが難しい回。
この形式のタイトルは汎用性があるため、結構使っている作品が多いのです。特に絵本。
それはそれとして、ありがたくないプレゼントを持ってやってきたサンタクロース改め検地。
直親の無能っぷりが露呈したのもこの回、政次が無茶振りに応えてなんとか場を治める有能さを発揮したのもこの回です。政次のこいつマジかよ、という顔が素敵でした。
あとから振り返ると、直親のピークはほんとに第5回だけでした。
第8回「赤ちゃんはまだか」
元ネタは「憲法はまだか」。
NHKだしこのドラマかな。朝倉かすみさんの小説「田村はまだか」、奥田民代、浜田雅功両氏の曲「春はまだか」も候補に。
義両親からのプレッシャーに、見る人が見たら凹みそうなタイトル。
直親の初恋の相手がすぐ傍にいる、なんて状況ではしのが発狂しそう。女の戦いはここから顕在化し、第20回で和解するまで続きます。
第9回「桶狭間に死す」
元ネタは「ヴェニスに死す」。
共通点は、最期を迎えた場所、という点でしょうか。元ネタの中身は、美とは何か、がテーマになっています。だが男だ。
織田さんちのノブ君が暴れまわっていましたが、登場は第24回までお預け。
今回の焦点は直盛です。直盛はその人徳もあって、多くの人が悲しみに明け暮れました。
政次も弟を失い、失意の中にありましたが、奥山殿が襲ってくるという更なる追い打ちを食らいました。
第10回「走れ竜宮小僧」
元ネタは「走れメロス」。
今回は言わずと知れた名作、走れメロスでしょう。瀬名と竹千代の助命嘆願に向かったおとわを指しているようです。
「友情」に着目すれば、直親と政次の友情も関連があります。
政次は走れメロスで言う所のセリヌンティウスの立場にあり、直親(メロス)が自分可愛さに見捨てようと思えばいつでも見捨てられる存在です。
しかし第7回とは違い、政次の言い分や現場検証の結果から、根拠を持って「正当防衛である」と判断し政次を助けました。
信じたふりではなく、心から信じているようです。
第11回-第15回
第11回「さらば愛しき人よ」
元ネタは「さらば愛しき女よ」。
読み方は「さらば愛しき女(ひと)よ」。チャンドラーの小説で、映画化もされています。
鶴、亀、おとわの3人で井戸を囲んでいる姿が象徴的でした。大人になってから、多分初めて、そして最後のこと。
物語の中では、「選ぶ余地などない」がキーワードになっていました。
裏切り者のあぶり出しに精を出す今川。そしてその罠にかかった直親。
免許証があれば本人確認して罠を見抜けたでしょうが、残念ながらそこは戦国時代、顔写真などないのです。
おとわとの結婚の約束、などという最大級のフラグを立てて、直親は今川に向かったのでした。
第12回「おんな城主直虎」
元ネタなし。
物語のタイトルとサブタイトルが同じ回は一番の盛り上がりを見せます。
真田丸の44話とかオープニングまで上手く使いましたし。ベタですけどすごく好き。
こんな序盤に持ってきて大丈夫か? という心配はあるものの、井伊直政にバトンを渡すまでがこの物語のテーマですから、ここからメインパート突入の意思表示としてこのタイトルを持ってきたのでしょう。
直親が凶刃に斃れ、幼い虎松が井伊を継ぐことになりますが、そこには後見が必要になります。その後見を巡ってひと悶着がありました。
直虎の名乗りもこの回からですし、いよいよ始まった、という感じがします。
第13回「城主はつらいよ」
元ネタは「男はつらいよ」。
実は、この回でサブタイトルに元ネタがあると気付きました。だいぶ遅め。
虎松の後見になったものの、いきなりすべてが上手くいくわけではありません。
ドラクエ開始直後の、「よーしこれから大冒険が始まるぞー!」ってレベル上げしているときの気持ちで見ていました。
ちょっとずつレベルが上がって、ちょっとずつ仲間が増えていく、あの感じ。
第14回「徳政令の行方」
元ネタは「善意の行方」。
直虎の善意から始まった徳政令なので、これなのかな。ググると「真実の行方」が一番上に来るから迷うけど、お金に関するストーリーなのでこっちと予想。
今川にまで話が飛んでいきましたが、村人を仏法で説得することで何とかことを収めました。
小さい頃から竜宮小僧として農民の手伝いを行い、農作業に慣れていたのもここで生きましたね。
第15回「おんな城主 対 おんな大名」
元ネタは「キングコング対ゴジラ」。
この形式のタイトルはやっぱりいっぱいある訳で、元ネタ予想は難しいところ。
同じカテゴリーの対決という意味では、1922年のアメリカ映画の「男対男」とか、フランス映画の「スパイ対スパイ」とか。
でも一番しっくりきたのがゴジラでした。
大きさはともかく、組織のボス同士が直接対決した回です。寿桂尼相手によく凌げたな。
第16回-第20回
第16回「綿毛の案」
元ネタは「赤毛のアン」。
この回は分かりやすいですね。
中野直之がツンデレキャラを確立したのはこの回です。
ここから怒涛の龍雲丸ラッシュ。政次は影からのサポートに徹します。
第17回「消された種子島」
元ネタは「007 消されたライセンス」。
007が元ネタだぜシリーズ第2弾。映画そのものではなく、64のゴールデンアイで知りました。
虎松がちょっとずつ成長した回です。勝つまでやれば負けではない、というのは第3回で龍王丸に挑み続けたおとわ様と同じ考えですね。
直虎たちは種子島の量産を目論みましたが、政次が見本を回収してしまいました。
この回の最後に政次が口にした「おとなしく後見を降りられよ。それが井伊のため、御身のためだ」にやられました。
第18回「あるいは裏切りと言う名の鶴」
元ネタは「あるいは裏切りと言う名の犬」。
2004年のフランス映画のタイトルから。
政次の真意が直虎に伝わった回。孫子の言葉通りに「敵を欺くにはまず味方から」を実践していたことが分かりました。
政次は今川の目付ですから、表立って井伊に肩入れしていたら今川に怒られてしまいます。監査の人が経営陣と手を組んでいる、みたいな感じ。
政次と直虎の歩み寄りが見られました。
第19回「罪と罰」
元ネタは「罪と罰」。
ドストエフスキーの同名の小説から。ペルソナ2ではない。
木を盗み出していた犯人は、ここ最近アドバイスをしてくれていた龍雲丸でした。
直虎が彼を裁くかどうか、が主眼。裁かなければ、割れ窓理論と同じように盗賊が井伊に集まってきてしまうかもしれません。
政次は井伊のため、そしておとわのために龍雲丸を近藤に引き渡そうとしますが、結局逃げられてしまいます。
第20回「第三の女」
元ネタは「第三の男」。
1949年のイギリス映画から。
直親に関係する女性として直虎、しのがいましたが、直親の娘がやってきたのでした。
敵の敵は味方理論により、直親に怒りをぶつけることで直虎としのは多少分かり合えたようです。
直親は居なくなってからさらに評価を下げたというべきか、自分が悪者になることで井伊のまとまりを強くしたというべきか、非常に迷う所。
それはそれとして、政次と直虎が夜、囲碁をしている姿も。微笑ましい。
第21回-第25回
第21回「ぬしの名は」
元ネタは「君の名は」。
2016年公開のあの映画。政次と入れ替わったりはしなかった。
直虎が救出されたとの知らせを受けた政次の安堵の表情がステキ。
龍雲丸の名前が判明した回でもあります。
それにしてもスイーツ真壁の存在感が大きいです。画面に映っていると気になってしょうがない。
いくら技術があるとはいえ、分かっているだけでも材木の窃盗、領主の誘拐と、言い訳できないレベルの罪人を迎え入れるのは、政次にとって胃の痛い状況です。
第22回「虎と龍」
元ネタは「タイガー&ドラゴン」。
TOKIOの長瀬くんとV6の岡田くんが出ていた落語のドラマかな。
直虎と龍雲丸のいちゃつきが見られました。政次の嫉妬が止まらない。
煙たがる政次に対し、「お手を煩わせなくても、いつでも出ていきますぜ」と返す龍雲丸。この言葉を聞いた時の政次の顔は必見。いい笑顔です。
そういえば、龍雲丸は氏真の幼名である龍王丸と似てますね。武家の子だったことが判明した龍雲丸ですが、実は今川の流れを汲む家だった、なんて設定があったら熱い。
井伊の領民と龍雲丸の仲間たちはぶつかり合いましたが、「ひと狩り行こうぜ!」とドスファンゴ猪を狩りに行くことで仲良くなったようです。
第23回「盗賊は二度仏を盗む」
元ネタは「007は二度死ぬ」。
007が元ネタだぜシリーズ第3弾。日本が舞台の話。ボンドがニンジャの格好で敵のアジトに乗り込みます。
タイトルで言うとアメリカ映画の「郵便配達は二度ベルを鳴らす」の方が近いかも。
でも龍雲丸が敵のアジトに侵入して仏像を元に戻すあたりがスパイ映画(というかニンジャ)っぽいので007説をプッシュします。
南渓和尚の「全てお見通しですよ」って感じの演技がステキ。
なつの政次に対する好意が見えてきた回でもあります。どうする政次。
第24回「さよならだけが人生か?」
元ネタは「さよならだけが人生だ」。
今回は変化球。于武陵(うぶりょう)が読んだ漢詩「勧酒」を井伏鱒二が訳したときに出てきたフレーズである「サヨナラダケガ人生ダ」かな。
平田オリザ氏主宰の劇団「青年団」による「さよならだけが人生か」の劇も候補。初演は1992年で、2017年の6月末から7月初頭にかけて再演されるそうな。時期を考えると、何か関連があるのでしょうか。……ああ、窓に! 窓に!
この回では、政次、南渓和尚、たけ、そして今川、それぞれの視点から直虎の成長に対する評価が出されました。
第12回で後見となってから、彼女が積み上げてきたものを一度見渡してみる。そんな視点のお話です。
そして井伊を取り巻く環境も動き始め、織田信長がついに登場。相変わらずの第六天魔王っぷり。
第25回「材木を抱いて飛べ」
元ネタは「黄金を抱いて跳べ」。
高村薫氏の小説、およびそれを原作とした映画です。
「黄金を~」の方では主人公たちが奪いに行く側でしたが、直虎では後半、横流しされそうになった材木を取り返しに行った辺りが共通点かな。
この回は政次と直虎との信頼関係が見えるグッドな回。
第3回の無限コンティニュー作戦はやっぱり根に持たれていました。
第26回-第30回
第26回「誰がために城はある」
元ネタは「誰がために鐘は鳴る」。
ヘミングウェイの小説、およびそれを原作とした映画です。
今回は城をテーマにした回。城に対する思いの違いから、気賀の町衆が分裂したのでした。
商人にとっては、城そのものが築かれること自体は障壁ではなかったのですが、龍雲丸にとっては城そのものが戦乱を呼び込むことになる、と自らの経験から反対していました。
まだ城主でない直虎にとっては、表面的な解決は出来ても、龍雲丸まで巻き込んで納得できる答えが出せないでいました。
第27回「気賀を我が手に」
元ネタは「剣を我が手に」。
スーザン・スペンサー・ポールの小説です。
我が手は井伊の手のこと。気賀に築かれようとしている城を井伊が治めるように策を練る、というのが今回のテーマでした。
龍雲丸がゼネコンとして城を築くことに。「この世に城があるべきだとしたら」という理想の城を作りました。
いつの時代も、回想シーンが描かれたキャラが強化され、超性能を発揮するのはお約束なのです。
第28回「死の帳面」
元ネタは「デスノート」。
言わずと知れたあの漫画です。映画にもなっていますね。
帳面とはノートのことです。計画通り。
元ネタとの関連は、寿桂尼が心臓に爆弾を抱えている点……かと思いきや、終盤にまんまデスノートが出てきました。
そこに名前を書かれたものは……って、直虎の名前書いてある! ピンチ!
第29回「女たちの挽歌」
元ネタは「男たちの挽歌」。
香港映画から。タイトルの「男」を「女」に変えるシリーズは結構多いですね。
香港マフィア同士の抗争が元ネタでメインとなっていますが、こちらもお家(ファミリー)同士の抗争と考えれば似ているものがあります。
寿桂尼、直虎、しのと、強い女性たちの姿がメインに描かれました。
第30回「潰されざる者」
元ネタは「許されざる者」。
クリント・イーストウッドの映画です。舞台を日本としてリメイクした映画もありますが、そちらには龍雲丸役の柳楽君が出演しています。
政次の「俺を信じろ、おとわ」がかっこよすぎて何も言えません。
村人を守るために必死で頭を下げる六左衛門もかっこよかった。
第31回-第35回
第31回「虎松の首」
元ネタは「総長の首」。
今川ファミリーと井伊ファミリーの抗争がテーマなので、ファミリーのボスの首を取りに行く点が共通点なのでしょうか。
今川から「虎松の首を取ってこい」と言われた政次。今川を信じさせるために、政次は手を汚すことを決意し、身代わりを差し出しました。
「地獄へは俺が行く」は名台詞。
第32回「復活の火」
元ネタは「復活の日」。
我らが昌幸を演じた草刈正雄氏が出演している、南極を舞台にしたSF映画です。
ついに焼け落ちました、今川館。おとわにとって、3話からの悲願が達成されたのです。
でもそれより大きな政次のピンチが訪れます。
第33回「嫌われ政次の一生」
元ネタは「嫌われ松子の一生」。
「松子」なる女性が事件に巻き込まれて亡くなり、その過程で彼女の波乱万丈な人生が解き明かされていく小説及びそれを原作とした映画です。
政次を演じている高橋「一生」氏にもかけているのかも。
政次の散りざまは壮絶なものでした。
彼は井伊を守るため、悪逆の誹りを受けながらも、愛する人の手で旅立って逝きました。
第34回「隠し港の龍雲丸」
元ネタは「隠し砦の三悪人」。
黒澤明監督による1958年の日本映画です。
「姫」がキーワードなので、直虎か高瀬あたりが話の中心になるのでしょうか。
なんて思ってましたが、高瀬はメインストーリーに特には関わって来ませんでした。
タイトル通り、龍雲丸に焦点が当たっていましたね。
直虎は病み虎でした。
第35回「蘇えりし者たち」
元ネタは「レヴェナント 蘇えりし者」。
2015年のアメリカ映画です。
でも副題になっちゃうので、同じ副題なら個人的にドラクエ4の導かれし者たちを推したい。
政次が皆の心の中で生きていたこと、龍雲丸が起き上がったこと、氏真が自分の生き方を取り戻したこと。
蘇えりし者は彼らのことを言っていたんだと感じました。
第36回-第40回
第36回「井伊家最後の日」
元ネタは「合衆国最後の日」。
1977年公開、2012年リバイバル公開のアメリカ映画です。
直虎が「井伊を復興しない」と宣言し、井伊は無くなることに。
直虎自身は殿を引退し、普通の女の子に戻りました。
第37回「武田が来たりて火を放つ」
元ネタは「悪魔が来たりて笛を吹く」。
横溝正史の推理小説、及びそれを原作とする映画から。金田一耕助シリーズです。
武田は悪魔扱い。周りからしたら悪魔のような快進撃だし、しょうがないですね。
井伊谷城に武田軍が攻め入ってくる! という時に、井伊の人々が逃げるために井伊谷城に火を放ちました。
そのまま残しておいたら武田軍の砦として使われてしまうのでしょうがない、とは思いますが、直虎にとっては生家が焼けてしまいました。
第38回「井伊を共に去りぬ」
元ネタは「風と共に去りぬ」。
アメリカの南北戦争を舞台にしたアメリカの小説、及びそれを原作とした映画です。
元ネタの物語は読んだことがなくとも、タイトルくらいは聞いたことがある、という人は多そう。
堺行きを決めたものの、本心から乗り切れなかった直虎は、龍雲丸と別れました。
第39回「虎松の野望」
元ネタは「信長の野望」。
言わずと知れた歴史シミュレーションゲームです。
今回だけゲームを推したいのは、今回の大河における音楽担当の菅野よう子さんが、信長の野望のBGMを作ったから。
直親の13回忌で井伊に戻ってきた虎松。
井伊の様子を見て、「井伊を再興し、ここは俺がもらう!!」と野望を抱きました。
第40回「天正の草履番」
元ネタは「天皇の料理番」。
杉森久英氏の小説、及びそれを原作としたドラマ。
2015年にドラマ化されたときには、直虎の脚本担当、森下佳子さんが脚本を書いています。
このドラマは日の本一の草履番を目指すドラマになりました。
第41回-第45回
第41回「この玄関の片隅で」
元ネタは「この世界の片隅に」。
こうの史代氏の漫画、及びそれを原作とした映画。
物語の舞台は浜松城の玄関でした。
万千代は若いなぁ……。
第42回「長篠に立てる柵」
元ネタは「戦場にかける橋」。
ピエール・ブール氏の小説、及びそれを原作とした映画。
確かに長篠に柵を立てましたが、それよりも印象に残ったシーンが……。
第43回「恩賞の彼方に」
元ネタは「恩讐の彼方に」。
菊池寛シリーズ第2弾。同氏の短編小説のタイトルです。
長篠の戦いの論功行賞で岡崎の仕置をどうするかが論点に。
万千代は岡崎にいる家康の息子・信康への遣いとして赴くまでに信頼されました。
第44回「井伊谷のばら」
元ネタは「ベルサイユのばら」。
池田理代子氏の漫画から。男装した人が出てくるのでしょうか。
特に男装した人は出て来ませんでしたが、考えてみれば直虎はオスカルの立ち位置……うん、違うな。
第45回「魔王のいけにえ」
元ネタは「悪魔のいけにえ」。
1975年公開のアメリカ映画です。悪魔から魔王にレベルアップ。
いけにえとなってしまったのは、家康の息子信康でした。
第46回-第50回
第46回「悪女について」
元ネタは「愛情について」。
1953年公開の日本映画です。響きが似てますしこれかな。
史実でボロクソに書かれている築山殿(瀬名)ですが、子供を守るために汚名を被った説は好きです。
第47回「決戦は高天神」
元ネタは「決戦は金曜日」。
DREAMS COME TRUEの曲。いや、こんな安易な予想で大丈夫かな……。
瀬名が生まれ育った駿河を取るための決戦でしたし、ここから武田崩壊へと走り出したという意味でも決戦でした。
第48回「信長、浜松来たいってよ」
元ネタは「桐島、部活やめるってよ」。
朝井リョウ氏の小説から。近年の作品なのでタイトル見た瞬間にふふってなりました。
信長のおもてなしが大変でした。裏しかない信長をおもてなすのはさぞ胃が痛いだろうなぁ。
第49回「本能寺が変」
元ネタは「本能寺が変」。
南風とクジラの同名の曲から。
前回の「信長、浜松来たいってよ」もそうですが、物語終盤でボケる辺り、直虎のスタッフは楽しんでますね。
あの家康3大ピンチである伊賀越えをギャグテイストで描くのもさすが。
最終回「石を継ぐ者」
元ネタは「星を継ぐもの」。
ジェイムズ・P・ホーガンのSF小説から。
響きは「エラゴン 遺志を継ぐ者」の方が近いですかね。
(追記)政次役の高橋一生さんが初めて出演した映画が「ほしをつぐもの」でしたね。中の人的にこっちが正解っぽい。
直虎におけるSF要素である竜宮小僧が解明されることを祈って星を継ぐものが良いなぁ(願望)
放送では竜宮小僧の正体については明かされなかったものの、直虎が安らかな眠りにつけるよう寄り添っていたようです。
政次から直虎、直虎から直政へとバトンとなる碁石が渡されました。
直政が家康を支えたことで、260年にも渡る戦いのない時代が実現されました。直虎は直接見ることは叶わなかったものの、その想いはちゃんと渡せたようです。
今回の大河は想いをつなぐ大河でしたね。
総集編タイトル
総集編の章名もあったので。
第一章「これが次郎の生きる道」
元ネタは「これが男の生きる道」。
ハナ肇とクレイジーキャッツの曲から。
これをリスペクトして発表されたのがPUFFYの「これが私の生きる道」。
NHKでは植木等氏のドラマをやっていたのでそこから取ったのでしょう。
第二章「直虎の覚醒」
元ネタは「スターウォーズ フォースの覚醒」。
政次の本心はどこにあるのか、なんてやきもきしていたのがもはや懐かしい。
第三章「逃げるは恥だが時に勝つ」
元ネタは「逃げるは恥だが役に立つ」。
海野つなみ氏による漫画、およびそれを原作としたドラマから。
井伊谷のみんなで恋ダンスを踊ってみよう(提案)
第四章「井伊谷は緑なり」
元ネタは「わが街は緑なり」。
1948年公開の映画から。70年近く前とは。
川名の隠し里は序盤から最後まで、直虎にとって大事な場所でした。
おわりに
遊び心を込めたサブタイトル。原作に対するリスペクトも込めて内容を関連させているところも。
視聴者の「気になる!」を刺激するのはとても良いことです。次は何だろう、って思って見ちゃいますからね。私とか。
50回分並べて見ると、実に色々なところからネタを持ってきたなーとしみじみ思います。
最終回付近でもサブタイトルでボケていくスタイルは大好きでした。
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