直虎49話「本能寺が変」超高速本能寺で信長にさよならバイバイ
とどでございます。
今回のサブタイトルの元ネタは「本能寺が変」。
南風とクジラの同名の曲から。
何と言っても日本史を勉強する上での重要イベント本能寺。
信長が家康を闇討ちしようとしている!! と暗示させていながら、実は本当に信長は家康をおもてなししたかっただけなのかも、という回でした。
本能寺での戦いはこれまで大河ドラマで散々やったからか、家康の元には謀反(事後)の知らせだけが届きました。
あれ? 去年も似たようなことがあったような……。
そうだ、超高速関ヶ原だ!!
当事者でなければ重要イベントであってもすっ飛ばすのが今の大河の流行りです。
業界用語で言えばキングクリムゾン。
ちなみに去年の大河では這々の体で逃げ果せた家康の伊賀越えですが、この世界線では茶番で切り抜けました。
政次ファンの私としては、33話の時点でクライマックスを迎えてしまいましたし、これくらいのギャグテイストで突き抜けてくれた方が後味スッキリで井伊かもしれません。
緊張で硬くなる家康たち
家康たちを丸腰のまま本能寺におびき寄せ、一気に殲滅する、という信長の策を逆手に取って、用意した兵で信長を打ち取ってしまおう、という明智光秀の策に乗っかった家康。
裏の裏をかきに行きます。
やられる前にやれ、の精神です。
それが念頭にあったからか、緊張のあまり穴山信君に怪しまれてましたね。
まぁおもてなししようとしてくれてる人をずんばらりんしようとしてるんですから、緊張してしまうのもやむなし。
ましてや相手は信長。
ワンミスでこちらの首と胴体がさよならバイバイなので、平静を保つのは難しかったことでしょう。
万千代の依頼は退路の確保
前回「家督譲ってくれ」って話じゃないか、なんてドヤ顔で言っていた私でしたが、そんなことはありませんでした。お恥ずかしい。
光秀が本能寺した後は、織田の残党と戦になることが予想されるので、徳川軍を逃がすために安全な退路を確保してほしいとの依頼でした。
信頼できる商人まで目星をつけている辺り、万千代の根回しも見事ですね。
万千代が根回しした商人は陸路でのルートを確保したようで、直虎は海からのルートを確保すべく堺へ向かうことに。
堺といえば、あの人たちが思い出されます。
そう、龍雲丸と中村屋です。
38話で堺に向かって以来ですから、実に11話ぶりの再会。
中村屋の癒し空間をまた味わえるのは嬉しいところです。
ポルトガル語ペラペーラのかしら
かしら、ポルトガル語ペラペラでした。
あとで「言葉ができれば食いっぱぐれない」なんて言ってましたが、現代でも通訳の仕事がありますし、確かにその通りですね。
特にあの時代に外国語ができるとなれば引っ張りだこでしょう。
下手したら信長にスカウトされていたかもしれません。
堺に着いた直虎は、まずは中村屋のところへ。
中村屋もポルトガル語ペラペーラ。
得意になって直虎にポルトガル語で話しかけちゃう辺り、お茶目な中村屋は変わっていないようです。
中村屋と共に海上ルートを探りますが、異国の船でないと難しい様子。
ポルトガルの船……黒こしょう……よし、カンダタを倒しに行こう(錯乱)
直虎(僧侶)、直之(戦士)、六左衛門(戦士)、方久(商人)のパーティだったらギリ勝てるかな。
ドラクエ3の話は置いといて、ポルトガルの人と仲が良い龍雲丸に会いに行くことになりました。
久しぶり。
心臓を捧げよ!
久々にあった挨拶もそこそこに、かしらに船を手に入れられないか依頼。
「彼らは女好きだから、遊び相手になってあげれば船を使わせてくれるかもよ」だなんて無茶な条件を突っ返されました。
かしら、断られる前提の条件をふっかけてきます。
昔一緒に住んでいた好きな子が、久々に会ったのにいきなり「船をくれ!」なんて話をしてきたら凹みます。
でもここは全力で突き進むおとわ様。
かしらが突きつけた条件も飲んでしまいました。
万千代のために自分の身を捧げることを厭わない辺り、万千代への態度の変化が如実に感じられます。
アナタハウツクシイデース
異人さんに熱烈な愛を囁かれる直虎。
年を取ったとは言え、まだまだ美人と言われる美しさは健在な様子。
あわやこのまま……といったところでかしらがいつもの吹き矢で助けてくれました。
ですよねー。
かしらが助けに来なかった時のことを考えて、酒に一服盛っていた直虎。
この辺りも直虎が大人になった感じがします。
実に9年ぶりに会ったふたりは、異人さんから借りた(もらった?)船に移動し、やっとゆっくり話すことができたようです。
ここでも「戦のない世の中を作るための戦をする」と話す直虎。
戦を嫌っていた龍雲丸にとっては、今の直虎の考え方は応援できるもののようです。
「城があるから戦が起こるんだ!!」と言っていた頃が懐かしいですね。
光秀、お前ちょっと秀吉のとこ行ってこい
信長を討伐する作戦の要となる光秀は、秀吉の応援に行くことに。
信長討伐作戦を実行するためにも、秀吉の元には行きたくない光秀でしたが、信長に蹴られてしまいました。
史実でも家康の歓待の際には頭ぱんぱん叩かれたり、罵詈雑言を浴びせられたりした、なんて説があります。
徳川としては作戦続行は危ないか、というところでしたが、光秀曰く作戦に支障はなく、当初の予定通り本能寺するとのこと。
なんだか雲行きが怪しくなってきました。
「信長を倒す気はなく、徳川を油断させる作戦だったんじゃ……?」なんて疑いも出る始末。
そこで秀吉の応援を言い訳に一度三河に戻りたい(切実)と信長に告げたものの、信長自ら料理の用意をして「余はおもてなしをしたいんだけどなぁ」と言ってきたからさあ大変。
知らなかったのか……? 第六天魔王からは逃げられない……!!
結局どうすることもできずに京に向かうことになってしまいました。
徳川としては、光秀がどう出るかによって身の振り方を変えないといけないことに。
勝負は今!! ここで決める!!
SSRが出るまでガチャを引き直す現代の課金兵団のごとくおみくじを引く光秀。
何回もおみくじを引いた時の結果ってどれを見れば良いんでしょうね。
最後に引いたものか、一番良いものか。
自分が満足できるおみくじを信じれば良いのかな。
光秀もそんな気持ちで大吉が出るまで引いていたんでしょう。
大吉を見て、「やるしかない!!」と覚悟を決めた光秀は、「敵は本能寺にあり」と呟いて信長討伐に向かいました。
メタ的な発言をすると、この後の光秀を思えば、凶を何度も引いていたのは「あーやっぱり……」って感じです。
伊賀越え(茶番)
実際には堺から京へと向かう道中の話なので伊賀越えというには早い場所ですが、コミカルに描かれているのが印象的でした。
最終回一歩手前でギャグパートを突っ込んでくる辺りが素敵。真田丸の終盤にあった「黙れ小童返し」を思い出します。
龍雲丸が旅人のふりをして「謀反が起こった」と嘯けば常慶が本当に謀反の報告をしてきたり。
見事なインシデント対応をすれば、「その反応、謀反が起こることを知ってたの?」と一緒にいた穴山に怪しまれて演技を始めたり。
「もはやこれまで(棒)」と切腹をする振りをする家康に、「生きて仇を取りましょう(棒)さぁ三河へ(棒)」と万千代が答えたり。
徳川勢の息ぴったりの棒読みが素敵。
かつてここまで棒読みの大河ドラマがあっただろうか、いやない(反語)
予告で切腹シーンを見た時には「結局伊賀越えあるじゃねーか!!」と光秀やらかした感がありましたが、何のことはない、とんだ茶番でした。
その後、うまくはぐらかせなかった穴山をちゃっかり始末している辺りに闇を感じます。
「野武士に襲われてないと良いですが」なんて笑う本多正信怖すぎ。
これは自分で野武士を差し向けている顔です。
いよいよ最終回
政次ファンの私にとっては33話が最終回のように感じられましたが、政次が直虎に託した石、つまり次の一手は、家康を支える万千代に託されました。
個人的には関ヶ原まで行かずに、万千代が元服して井伊直政になるところで終わりでも良いんじゃないかなーと思ってます。
でも直虎が目指した戦のない世界を描くとなると、エピローグで超高速関ヶ原かな。
大坂夏の陣だと井伊直政はもういないですし、さぱっと流して幕府成立、直虎の目指した戦のない世界が実現されました、完。とか。
真田丸で「あちらにもここに到るまでの物語があるのだろう」と幸村が言っていたし、ちょっと井伊直孝まで出してもらえないかしら。
今度は直孝から幸村を見る感じで。まぁ真田丸で「完封」のタイトルが付いていた通り、砦の真田丸があったおかげで直孝の軍はボッコボコにやられたんですけどね。
さらに個人的な期待として、語りの中村梅雀師匠がちょい役で出てきて欲しいなーと。
井伊家の子孫に直虎の物語を話して聞かせていた、みたいな感じだとなお良いですね。
忘れてはならないのが直虎の没年は1582年であること。
つまり本能寺の年ですから、彼女自身の物語はもう終わりを迎えます。
今際の際に子供の姿のおとわ、鶴丸、亀之丞が出てくるのは確定でしょうが、予告を見る限りもうひとりいるんですよね。光秀の子供の自然かな。
竜宮小僧とは何だったのか、という話もぜひ入れて欲しいところです。
……こうして改めて考えてみると、なんだかんだ私は直虎を楽しんでたなぁ。
まとめ
本能寺の変自体は描かず、そこに到るまでの話と、事後がメイン。
直虎は徳川勢の退路を確保するために龍雲丸、中村屋の助けを得ました。
昔出てきた仲間が再度出てくると、終わりが近いなぁとしみじみ感じます。
おまけ
サブタイトルの元ネタ集作りました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません