麒麟がくる第四十一回感想「月にのぼる者」桂男は日本だと妖怪扱いだそうで

2021年1月24日

麒麟がくる

とどでございます。

秀吉のドライな感じや、信長の気分屋なところが出てきた回でした。

秀吉は弟をあっさり始末しましたし、信長は「平蜘蛛売っちまうか」とあれだけ欲しがっていたのにもう興味なしでした。

丹波を攻略している光秀にとっても、「敵が意地になって戦いを挑んでくるのはこういうところだよな」と認識した回かもしれません。

そうそう、光秀は帝と直接対面してお話することができました。直接会うことなんて無い人と会えた上に名前までしっかりと覚えてもらっているとか、光秀の心境を考えると嬉しかったことと思います。直接の主君である信長は疑心暗鬼で光秀の言葉を聞こうとしませんし、頑張りを見てくれている人がいるのは嬉しいことですね。

月の話で今後の行く末を語り合うのはかなりの教養が必要なので、この部分でも光秀の能力の高さが伺えます。

まだ義昭と戦っている

西日本の大名たちは信長に味方せず、足利義昭に協力して信長の勢力と戦っています。光秀も丹波の国を攻めましたが、国衆たちは「足利将軍家に恩がある」とあくまで忠義を貫く形で光秀に向かってきたのでした。

国衆たちの命を取らず、復興の道筋をつけた光秀でしたが、だからと言って国衆たちの態度が軟化した感じでもないようでした。

義昭はいまだに諸国の大名に「信長討つべし」と手紙を送っていて、この時期安泰だったイメージのあった信長でしたが全然そんなことはなかったですね。

平蜘蛛バレは案外早かった

いずれ信長に平蜘蛛を渡すかと思っていましたが、今回秀吉の前でオープンにしてました。んでそのまま信長にも献上しちゃいました。

平蜘蛛バレの件では秀吉が暗躍していたのですが、光秀側もその犯人を突き止めていたようです。戦国時代は戦で勝敗を決める印象がありました。しかしこうやって情報戦を繰り広げているとワクワクしますね。

秀吉の弟が「俺が暴いてやったぜ!」みたいにペラペラ喋っちゃったことで光秀に伝わり、結果として秀吉の立場を悪くすることに。戦で手柄を上げるのはもちろん大事ですが、今回のように他の家臣の評判を落とす工作はバレないようにやらなければ返り討ちになっちゃいます。

光秀は「秀吉こんなことしてましたよ」とチクる代わりに、秀吉に対して「きつく叱っておくように」と注意で済ませました。もちろんこれは言葉通りに「めっ!」するのではなく滅する形で始末をつけることになったわけですが、秀吉の表情を見るに「あ、これはやるな」と予感が生まれるのが麒麟がくるの秀吉です。

父親が違うとはいえ弟をあっさりと始末する秀吉めっちゃ怖いですね。

えっ売るの?

光秀が松永の遺言として受け取った「持つものは覚悟が必要」という言葉と一緒に平蜘蛛を献上したのですが、諌言と一緒に渡されたのが嫌だったのか、信長はあれほど欲しがっていた平蜘蛛を「売っちまうか」と平気で言い放ちました。

これがあれば裏切った松永本人の命を助けるとまで言っていた平蜘蛛なのに、こうもあっさり手放そうとするなんて。

「この平蜘蛛はワシだ」と言っていた松永でしたが、切腹後まで信長にこんな扱いをされるなんて。

光秀の納得いかないような顔を見て思わず「某も同じ心境にて候」と同意してしまいました。

菊丸も正体バレ

今回は正体バレラッシュで、菊丸がただの薬売りではないことを光秀がしっかりと認識していたことが明らかになりました。

菊丸自身はまだバレていないと思っていましたが、以前武田信玄が倒れた際に速報で光秀に情報を流した際に筆跡がバレていたんですよね。駒さんにパシられている時にメモしていたら光秀に筆跡を見られ「あ、これあの手紙と同じやんけ」と気付かれちゃっていたのでした。

光秀は昔からの知り合いということもあり、菊丸に「逃げろ」とアドバイス。秀吉が弟を始末した知らせも受けていたんでしょうね。「動くとなると早い」と秀吉のことを警戒していました。

その言葉通り菊丸も街中で襲撃されましたが、うまく逃げていったようです。

月の話

光秀は帝と直接会ってお話しすることに。

「帝に今の状況をどう思っているかお伺いしたい」と言ってはいましたが、まさか本当に実現するとは。

帝との面会では月の話が出てきました。話に出てきた桂男は中国の神話に出てくる登場人物で、罪を犯したことで月にある木を切るまで帰れま10の状態だとか。その木は切るそばから傷が塞がるとかで、賽の河原みたいな話が昔からあったんですね。

麒麟がくるの中では不老不死の花を独り占めしてしまい、月でひとりでいる男だと語られました。

月でひとりでいる、というのは権力を手にしているけど人心を得ていないことのメタファーで、信長が権力はあるけれどその元から人々が去っていく様子を心苦しく思っているようでした。

帝からは「信長が道を間違えるようであれば止めて欲しい」と直々にお願いされたので、帝の信頼を感じる反面、本能寺の焼ける匂いが漂ってきて不穏な感じでもあります。

桂男の話は万葉集にも関連する歌があり、光秀はそこからさらに深掘りして学んで行ったのでしょうかね。当たり前のようにこの辺りの教養を身につけているのは素晴らしいことです。敵と戦えば勝つし、教養もあるしでやっぱ光秀ってハイスペックですね。

また、日本では妖怪扱いされることもあるようです。月に住んでいる妖怪で、月から手招きして、それに釣られて月を眺めていると寿命がどんどん縮まっていくんだとか。満月の日は大丈夫だそうなので、「明るい夜ならまだいいけど、月が欠けて暗い夜は危ないよ」という教訓を伝える話なのかもしれません。

たまの輿入れ

光秀の次女・たまの輿入れはもっと時間を割いて行われるかと思いましたが、最後にあっさり風味で語られました。

たまが葛藤する様子はお駒さんと話していたシーンでも語っていたので、そこから決心したようです。

光秀のために、と自分の考えを押し込めていたようですが、お駒さんの「よろず、自分でお決めになればよろしいかと」というアドバイスも後押しになったようですね。

まとめ

終盤に向かって動き出した感じです。信長と仲良かった頃は「なんで本能寺したんだろう?」と疑問に思うこともありましたが、信長が変わってしまう様子がどんどん描かれ始めました。

作中で語られていた麒麟の話もどんな結末になるのか楽しみです。