西郷どん第39話「父、西郷隆盛」やっとわんこ(つんちゃん)出てきた!!

2020年2月10日

やっとこさ犬の時代が来た

とどでございもす。

西郷さんが弟・吉二郎を失った戊辰戦争が終結し、時代が変わって明治に。

ドラマの西郷どんも新章突入しました。

ナレーションが西田敏行さんでしたが、その西田さんが西郷さんの子・菊次郎として西郷隆盛のことを語っていた、という形式でした。

このナレーションをやってる登場人物が本編に出てくる形式のお話がめっちゃ好きなんですよ。これだけでもう泣きそうになりました。

んで子供の頃の菊次郎が西郷さんに再会してまた泣きそうに。

そして何と言っても、つんちゃん初登場。やっとこさ犬が出てきました。西郷さんと言えば犬です。

去年の大河で猫を全力で出演させたように今年も犬を毎回出演させるのかと思いきや、39話にしてやっとです。禁門の変の時にちょっと出てきたけど、西郷さんと関わりのある犬となると初です。

前回のあらすじ

江戸城の無血開城を達成した西郷さん。しかし旧幕府軍にはそれを受け入れられない人々がいました。

彼らは各地で集結し、新政府軍に対して反乱を起こしていました。これが世に言う戊辰戦争です。

兵と軍資金の供出依頼のため薩摩に戻った西郷さん。その西郷さんに、弟の吉二郎が「一緒に戦わせてほしい」とお願いしました。

武士として生きたかったものの、西郷の家を守るために働いていた吉二郎は、自分の夢に武士として戦場に立つことを思い描いていたのでした。

吉二郎の思いを汲んで一緒に戦うことを決めた吉之助でしたが、吉二郎は苛烈を極めた越後の戦いで命を落としました。

その後、新政府軍は各地の反乱を鎮めて明治の世を治めようと歩き始めましたが、西郷さんは「この戦いの責は誰かが負わなければならない」と政治の舞台から去って行きました。

今回はこんな話

今回のハイライトはこちら。

  • オープニングが変わった
  • 菊次郎(おじいちゃん)が登場
  • 愛加那さんと糸さぁが対面し、菊次郎を薩摩に連れて行くことに
  • 慣れない距離感、遠慮しがちな菊次郎
  • 武士たちがだんだんやること無くなってきて不満が蔓延
  • 久光様激おこ
  • 一蔵と岩倉でなんだか悪そうな感じを醸し出してた
  • フランス帰りの従道は吉之助改め隆盛を東京に連れて帰りたい
  • 西郷さん、東京行きを決意
  • 菊次郎、父には大島の言葉で、糸さぁには薩摩の言葉で

今回も気になる所を中心に。

磯田先生何してはるんですか

時代考証担当の磯田先生が普通に出演していました。役柄は初代京都市長。

真面目な顔したいつもの磯田先生で安心です。

明治新政府では薩摩言葉指導の迫田さんが出てましたし、時代考証とか薩摩言葉指導の人が普通に出演しているのもシュールですね。

今回は明治38年、初代京都市長から2代目京都市長の西郷菊次郎に引き継ぎを行うシーンから始まりました。大人になった西郷菊次郎を演じているのはナレーションを務めている西田敏行さん。

今回からナレーションで西郷さんのことを語る時には「西郷どん」ではなく「父は」になるんですかね。これまでより菊次郎の目線で語られるようです。

市長になる時に持ってきたのは西郷さんが座右の銘としていた「敬天愛人」の額。後半、「父上のようになりたいでごわす」と言っていたのとリンクしていて、録画を見直してちょっと泣きそうになりました。

新章に入ってオープニングが変わった

オープニング変わると新しい章に入った感じがしますね。

しょっぱなから西郷さんが軍服着てたり、大久保が馬車に乗っていたりと明治っぽさがよく現れていました。

山道で西郷さんと大久保がすれ違うのはこの後の運命を暗示していていい感じ。以前は山道を二人で同じ方向に走っていたのにね。

菊次郎が薩摩に

西郷さんが大島にいた頃には小さかった菊次郎でしたが、明治2年にはだいぶ大きくなっていました。

大島にいた愛加那さんもいつか菊次郎が薩摩に行くことを覚悟していながらも、やっぱり寂しそう。自分の子供が離れて行くのはそりゃ寂しいよね。

糸さぁと初めて会って、お互いに気まずい思いをしながらも、西郷さんを思い遣る気持ちを確かめ合っていた感じ。今の時代だったらただの修羅場になっていそう。

薩摩にきた菊次郎は、父のことをあまり覚えていないからか、それとも薩摩での子供に遠慮するよう言われたからか、なんとなく遠慮がち。

郷中教育も受けつつ、父との距離感を測りつつで色々と大変そうでした。いきなり文化も違うところに放り込まれるのは辛いですよね。それも9歳の子供ですから、遠慮がちになるのもやむなし。

それにしても菊次郎イケメンすぎやしませんかねぇ……。

つんちゃんきた!!

待ちに待ったわんこが登場。「ごじゃ」と「つん」です。

つんはわりと有名ですが、ごじゃは初めて聞いたかも。

西郷さんといえば「つん」というイメージの人も多いようで、上野の銅像で連れている犬も(性別が違うけど)つんだと言われているとかなんとか。

つんは薩摩川内市のゆるキャラとしても活躍中ですし、鹿児島県の観光サイトによれば、つんちゃん単体で銅像になっているみたい。(この銅像も薩摩川内市)

http://www.kagoshima-kankou.com/guide/10454/

つんちゃんの犬種は薩摩犬で、現在は他の犬種との交配が進んで純粋な薩摩犬は絶滅したみたい。ちょっと切ない。

今回から犬をガンガン出してくれるのかと思いましたが、次回予告では西郷さんは東京に行っちゃうんですよねぇ。しばらくつんが見れないのか……。

島津久光の愚痴を聞く日々

菊次郎も加わった郷中でのトレーニング。西郷さんはタバコを吸いながら縁側で様子を見守っていました。

そこにやってきたのは海江田信義(有村俊斎)。どうやら今は島津久光の側近になっているようです。

元側近の大久保一蔵は東京に行って薩摩のことを忘れたかのように振舞っていますし、他の側近も追い出されちゃうしで、久光様は寂しいみたい。

ついつい西郷さんに声をかけては、愚痴を聞いてもらっているようです。

ドラマでは語られませんでしたが、久光のそばにいた超優秀な側近である小松帯刀は、明治元年には明治新政府で活躍していました。しかし明治2年には体調不良により薩摩で療養していたみたいで、久光の側にもいられなかった様子。

信頼していた側近がみんないなくなっちゃったもんだから、功績を挙げた人たちのなかで話を聞いてくれそうな西郷さんに声がかかったのかな。

明治新政府も一枚岩じゃない

東京では戊辰戦争の功績を讃えた官位授与の話し合いが行われていました。木戸孝允(桂小五郎)と大久保一蔵はやっぱりここでも対立しているみたい。対立というか意見のぶつけ合いかな。どちらもそれぞれ思い描く政府の在り方があるので、真剣な証拠です。

今回の議論の種は、西郷さんに贈る官位の方が、藩主である島津忠義(茂久)の官位より高いこと。

西郷さんに与えられたのは正三位で、島津忠義はこの時点で従三位(最終的には従一位)。正の方が高いんです。

この正三位といえば現代でいうと松下幸之助氏とか本田宗一郎氏と同じです。……こう考えるとこの二人めちゃくちゃすごいな。

従三位は黒澤明氏、森繁久彌氏が贈られています。いやこっちもすごいな。

木戸は「余計ないざこざが増える」と主張し、大久保は「戊辰戦争で功を挙げたものを労うのは当然」と主張。大久保は「なんなら武家社会はすぐに終わらせた方がいい」とまで言い放ちました。

木戸は大久保の急進的なやり方は反乱を招く、と席を経ちました。伊藤博文も同じ席にいましたが、木戸を気にして自分の意見を言えないでいましたね。大久保としてはこういう旧時代の上下関係によって意見が言えなくなってしまう事を避けたかったのかも。

セリフの中で亡くなっていた大村益次郎

戊辰戦争で軍師として活躍した大村益次郎でしたが、なんとセリフの中だけでその最期が語られました。「ナレ死」に続く「セリフ死」です。

西郷さんのいない間のイベントは敢えて簡略化しているのでしょうが、結構あっさり風味で人もいなくなっていきますね。

明治新政府ができたとはいえ、出来てすぐに落ち着くわけも無く、暗殺とかが横行していたんですよ。もうほんと世も末です。

岩倉具視も暗殺を警戒していましたし、首脳陣は命を危険にさらされながら話し合いをしていたようです。

「何やっても恨まれる」とドラマの中で言っていた通り、全員が納得する道はなかなか難しいよなぁと共感。

Aさんにとっていい方法でも、Bさんにとっては「ふざけんな」な方法かもしれないし、今度はBさんをフォローしたらCさんが割りを食ったり。

恨んでくるのは必ずしも同じ人ではないけれども、その結果がこちらの命を奪うことにまで繋がるとなれば下手に動けないでしょうね。

従道の警察構想

フランスに留学していた西郷従道が日本に帰国し、大久保と岩倉に呼ばれました。二人の依頼は西郷隆盛に明治新政府に加わってもらうよう説得する事。

それを請けて従道は薩摩に戻り、西郷さんを説得します。

従道がフランスで学んできた警察機構を日本で整備し、士族にその仕事についてもらう方針だと語ると、西郷さんは「それはいい事だ」と納得。

今回の前半で、薩摩藩士の横山安武(初代文部大臣である森有礼の兄)が自分の命を投げ打って明治新政府の腐敗を問いただしました。だんだんと不遇な扱いをされ始めた士族にも仕事がいきわたるようになれば、あのような血気に逸った行動を止められる可能性が高いのです。

そして従道から隆盛には、各藩の軍ではなく国全体で保有する軍備を整えることを依頼。

戊辰戦争で敵も味方も多くの人たちが命を落としましたが、彼らが目指した新しい国を作るため、西郷さんは再び東京に行くことを決意。

自分の意思で隆盛を送り出す菊次郎

糸さぁに東京行きを伝えたものの、糸さぁは「菊次郎が来たばかり。側にいてあげて欲しい」と難色を示します。

大島の母と離れて薩摩に来て、薩摩では父がいると思ったら東京に行っちゃうだなんて、9歳の子供には酷です。自分も寅太郎の母であるからこそ、菊次郎の母である愛加那さんの気持ちが分かるのでしょうね。

でもこの話を聞いていた菊次郎は、「民のために東京に行ってくりしょり」と隆盛に懇願。糸さぁにも「どうか東京行きを認めてたもんせ」とお願い。

自分も不安で不安で仕方がないでしょうに、人のことを考えられるだなんて菊次郎すごすぎ。繰り返しますがこれで9歳ですからね。

この時、隆盛に話しかける時には大島の言葉、そして「自分も父上のようになりたいでごわす」と決意をした瞬間から薩摩言葉になるのがとても良い演出でした。菊次郎、かっこよすぎ。繰り返しますが9歳(ry

まとめ

新章に突入して時代は明治に。

冒頭で明治38年になっていて「な…なにを言っているのかわからねーと思うがおれも何をされたのかわからなかった」とポルナレフ状態になった人も多いんじゃなかろうか。

ここから菊次郎の語りがメインになるのかな。京都市長の菊次郎は最終回まで出てこない……なんてのもありかも。