西郷どん第13話「変わらない友」正助の嫉妬と斉彬様の「おやっとさぁ」
とどでございます。
安政の大地震で篤姫の輿入れ道具がやられて延期にはなったものの、無事輿入れが済み、篤姫は御台所となりました。
篤姫の輿入れが終わったことで、西郷さんは斉彬様と共に3年強ぶりに薩摩に帰ることに。
久しぶりに会った西郷さんと大久保正助でしたが、西郷さんの変わりっぷりに正助が嫉妬してしまったのが今回のキーポイント。
国を変えるなど、自分が本の中でしか知らない話を西郷さんがするもんですから、「上から目線でものを言うな!」とつい意地を張ってしまいました。
恋愛に関してはそうでもなくとも、仕事や能力に関する話だと男の嫉妬はすごいですからね。誰もが「強い男でありたい」と願っているんじゃないかと思います。
そんな状態で、自分の二歩も三歩も先に行っている友人を見たら……ねぇ?
それでも、奥さんの助言に従って、旅立つ西郷さんを追って行ったのは良かったです。意地を張るだけじゃなくて、その先を見据えることができてましたから。いい人と結婚したよ、正助。
前回のあらすじ
篤姫の輿入れがなかなか決まらないため、篤姫の教育係である幾島と御庭番の西郷さんは大奥の切り崩し工作を行うことに。
江戸城勤務の侍たちも通う磯田屋で情報収集を行い、西郷さんの体を張った接待でおもてなし。
その甲斐あって、幾島は大奥で一番力を持っている、徳川家定の母・本寿院に接触することができました。
幾島の説得の甲斐あって、御台所選びが行われ、篤姫が無事選ばれました。
その篤姫は、斉彬から本当の使命として「次の将軍に一橋慶喜を推すこと」を聞きます。覚悟を持って輿入れすることを決めました。
……そんな篤姫でしたが、西郷さんに「一緒に遠くへ逃げておくれ」と言ったのは二人だけの秘密です。
今回はこんな話
今回のハイライトはこちら。
- 篤姫の輿入れは地震で延期されたけどなんとか完了
- 斉彬様と西郷さんは薩摩に戻ることに
- 大久保正助が結婚
- 西郷さんの家は火の車
- みんなで正助の結婚相手を見に行こう
- 正助の結婚式の日に殿に呼び出される西郷さん
- 阿部正弘、急逝
- 結婚式をした日に大げんかする正助と西郷さん
- 次の日には仲直りして二人で薩摩を旅立つことに
今回も気になる所を中心に。
おやっとさぁ
斉彬様、薩摩言葉喋りましたよ!!
篤姫の輿入れが無事終わって、庭にいた西郷さんと乾杯するときに「おやっとさぁ」と、普段江戸の言葉を喋る斉彬様が「お疲れ様」を薩摩言葉でおっしゃいました。
それだけ篤姫の輿入れの件で西郷さんには感謝していたのかも。
薩摩言葉で労うというのは、薩摩の姫である篤姫の父親としてであったり、江戸幕府に連なる大名ではなく薩摩の藩主としてだったりと、国全体のことを思いながらも薩摩に心を寄せていることの現れでした。
座敷に上がれと言っても縁側で縮こまる西郷さんの方に行ってねぎらってくれたのもあって、西郷さん泣きそうになってましたね。
行動と言葉の両方で労いのメッセージを伝えてくれるなんて、相当嬉しくなるなぁ。斉彬様の人たらしっぷりが発揮されています。
これだけ殿に信頼されていたら、薩摩に帰ったあと、酒の場で殿の話を軽々しくしたくない!! って思ってしまっても不思議ではありません。
それこそ全てを投げ出してでも、と思えるほどに尊敬している人を酒の肴にするなんて……。特に秘密を背負っている西郷さんにとっては大事な話ですもんね。
全てを投げ出して、といえば斉彬の子供が生まれるように願掛けを行ったのもそうですね。目黒不動尊で不犯の誓いを行ったようです。
不犯の誓いは、女を断つ! という強い気持ちで願掛けを強くする、ハンターxハンターの念を強くする制約と誓約みたいな感じでしょうか。クラピカが旅団以外に念を使わないアレです。
ナレーションでわざわざ「女性を」と強調していたのは何か意味があるのでしょうか。斉彬編の予告だと今回出てきた月照と抱き合ってるシーンがあったような。あっ……(察し)
大久保正助に焦点が当たった
たまに出演シーンが挟まっていたのでそんな久しぶりに感じないけど、西郷さんと会うのは8話以来なのでやっぱり久々な正助。
彼自身も久光に進言するなど接近を見せていたので、薩摩で燻っていた訳ではありません。
糸さんに対する失恋からしばらく経ち、彼も身を固める頃になりました。
お相手は知らない相手ではなかったようで、西郷さんのように親が勝手に決めた感はあまりありませんでした。
しかも郷中の仲間たちが正助の結婚相手を見に行った時には、最終的に「結婚してください!」とプロポーズまでしてましたし。Loveぜよ。
その奥さんは、結婚式翌日にも関わらず、「西郷についていけ。それがあんたのためだ」と快く送り出してくれました。知らない仲じゃなかったことが、ここに繋がってきてるのかも。
兄と弟の見ている世界
薩摩に帰ってきた斉彬と、その異母弟である久光。
この二人は仲がいいですね。どちらかというと久光が斉彬を尊敬している感じでした。
斉彬は国全体をどう強くするかという目線で話をしているのに対し、久光は薩摩をどうするかの目線で話をしています。
「兄上は外国と戦をして勝つつもりか」と久光が問いかけた時、「西郷」と意見を言わせたのがまた良かったです。西郷さんをかなり信頼していました。もちろん斉彬と行動を共にしている西郷さんは「外国と対等の立場に立つため」と斉彬の意図を代弁。
斉彬が信頼している西郷に意見を求めた時、「なんじゃお前は!」と一喝したのはある意味では嫉妬の現れだったのかも。
仲の良かった兄が東京に行ったら、なんか意識高いこと言い始めて、一緒に行った後輩まで同じことを言うから、なんだか置いていかれた感じでしょうか。
西郷さんの弟も
兄弟の話題が出たので西郷さんちも。
西郷さんの弟である吉二郎は、江戸に行った吉之助に変わって西郷家を切り盛りしていました。
兄を江戸に送った後も、暮らしは楽にならず、内職を増やせるだけ増やして口にのりする生活だったようです。
ついには家を手放すレベルにもなりましたが、妹の琴の結婚相手も家計を助けてくれているみたいで、なんとかなっている様子。
西郷さん本人は江戸に行って、国をどうするかの大きな話をしていますが、薩摩にいる人々にとっては日々の暮らしを何とかするのが重要課題になっています。
冒頭で斉彬様が言っていた薩摩切子でお金を稼げれば潤いも生まれるでしょうが、それはまだ先の話のようです。
今の生活を大事にしないと未来はないけど、未来を見ないと進歩もない、ドラマではこの対比がよく現れています。
阿部正弘の急逝
幕府の中で発言力があり、なおかつ斉彬様とも親交の深い阿部正弘が亡くなりました。
個人的に悼む気持ちもあるでしょうが、一橋慶喜を次の将軍にしようとしていた斉彬にとって、ことを進めるのが難しくなったことも気がかりのようでした。
阿部正弘がいなくなれば、敵対勢力である井伊直弼の発言力が増し、ヒー様を次の将軍に推挙できなくなりそうですからね。
この件で西郷さんが殿に呼び出されたのは、奇しくも大久保正助の結婚の日。郷中の仲間の結婚式でお祝いできないのは、さぞ後ろ髪引かれる思いだったことでしょう。
せめてもの手土産にと、江戸への出立に大久保正助を連れていきたいと殿に願い出て、許しをもらいました。
正助の出世のためにと、殿にもらった許しを持って帰ったものの、それを伝えたら正助は激怒。
「誰がそんなこと頼んだ!!」
と結婚式を挙げた日なのに、新郎とその親友が大げんかです。
冷静に考えてみれば出世のチャンスではありますが、それは自分の手で掴み取りたかったみたい。人の力を借りて、ましてや親友かつライバルの西郷さんの手を借りてというのは、自分が情けなく感じられてしまうのかも。
ちょっと気持ち分かるなぁ。
大久保正助を忘れてきた
一晩頭を冷やし、奥さんに諭されて旅立つ正助と、やっぱり正助を連れていきたい西郷さんが山で落ち合いました。
「大事な忘れ物か?」と聞く正助に対し、「大久保正助を忘れてきた」と返す西郷さん。
仲直りです。一晩寝るって大事。
予告でありましたが、二人で駆け出すシーンはとてもいい感じです。この最後の3分が印象的なのよね。
まとめ
薩摩に帰った西郷さんと大久保正助との再会がメインのエピソードでした。
親友兼ライバルのふたりですから、全力でぶつかってすぐ仲直りしていたのが印象的。
あと、斉彬様の「おやっとさぁ」は反則。いきなり泣きそうになりました。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません