西郷どん第25話「生かされた命」斉彬様が危惧していたイギリスとの衝突

2020年2月10日

元気になりもした!

とどでございます。

西郷さん復活から生麦事件、薩英戦争と、イベント目白押しの回でした。

ペリーが日本にやってきたときも沖縄で補給してたし、イギリスがやってくるとなれば沖永良部島も他人事ではいられません。

西郷さんと雪蓬さんで力を合わせて大砲のハリボテを作り始め、島のみんなも徐々に力を貸してくれました。

備えあれば憂いなし、ではありますが、西郷さんの元に手紙が届き、イギリスとの戦いは終わったとの知らせが来ました。

この後、西郷さんに帰還命令が出され、愛加那さんと会ってから薩摩に帰ることに。

前回の鬱々とした雰囲気から一転、一気に話が進みましたね。薩英戦争でもう少し時間がかかるかと思いましたが、西郷さんの立場だとあっという間でした。

最近の大河だと関ヶ原をキングクリムゾンしたりと、重要イベントもすっ飛ばすのが流行っているのかしら。

前回のあらすじ

徳之島への島流しにあった西郷さんは、奄美大島で結婚した愛加那さんと再会する事ができました。

一方その頃、京から江戸に入り、朝廷の勅使が江戸城に入る手はずを整えた久光のおかげで、ヒー様こと一橋慶喜公が将軍後見職に復帰しました。

「おいの手柄でございもす」とドヤ顔で語る久光様でしたが、ヒー様は気に入らなかった様子で、「俺と話すなら西郷を連れてこい」と一蹴。

どいつもこいつも西郷、西郷! と嫌気のさした久光様は西郷さんを徳之島から、薩摩から一番遠い沖永良部島に移送し、牢屋にまで入れました。何という八つ当たり。

沖永良部島では住民が優しくしてくれたものの、雨ざらしの牢屋に入れられていた西郷さんは嵐に倒れました。

そこに先輩流人が現れ、水筒の水を口移しして西郷さんは何とか一命を取り止めることに。白雪姫のような展開でした。

今回はこんな話

今回のハイライトはこちら。

  • 島の民、土持は命令書の穴を突いて、雨風の当たらない家の中に座敷牢を作る
  • 島の代官もなんだかんだ優しくしてくれた
  • 西郷さんはお礼に島の子供たちに教育することに
  • 一方、江戸から帰る久光の行列を乱したとして、イギリス人をキリステゴメン! する生麦事件が発生
  • 保障を求めてイギリスが攻めて来そう
  • 大久保の進言を受け、久光様は戦うことを決意
  • 西郷さんは島でハリボテの大砲を作って島を守ろうとした
  • が、手紙で戦いが終わった事が告げられ、薩摩に帰れる事に

今回も気になる所を中心に。

一休さんばりのとんち

「囲え」としか書いてないなら、家の中に牢を作ればいいじゃない。

と、マリーアントワネット的発想の転換で、西郷さんを家の中に入れる事に成功した土持さん。

代官様もなんだかんだ許してくれてるので良かったです。奄美大島にいた代官はなかなかの悪徳だったので、なんだかとても優しく感じます。

土持さんが作ってくれた牢は、お風呂とトイレ、寝床付き、本も持ち込めるようになっていて、下手したら現代の安いアパートよりマシな場所になっていました。

「いいかおはんら、住んでる所の良い悪いで人の高い低いは決まらん。その人の在り様で決まりもす」と西郷さんは子供たちに説いていましたが、雨ざらしの劣悪な環境でも今の良いところでも、自分の在り方を変えなかった西郷さんが言うと説得力ある様に思いもす。

生麦事件が発生!

久光が江戸から薩摩に帰る途中、行列を乱したイギリス人を無礼討ちする生麦事件が発生しました。

生麦村は現代の神奈川県横浜市の鶴見区にあります。

最初歴史でこの事件を知った時、西の方なのかなーなんて思ってましたが、江戸を出てすぐのことだったんですね。

イギリス側は幕府に賠償金を求めましたが、一橋公は「薩摩のやった事だから薩摩が払うべき」と将軍に進言しました。前回の不仲もありましたが、今回もまた「あの芋が」とさらに溝を深めた様な感じでした。

幕府からしたら、忙しいこの時期に余計なことを……となるでしょうね。やむなし。

斉彬様の意思を継いでいた雪蓬さん

先に沖永良部島に来ていた雪蓬さんは、薩摩がイギリスと戦おうとしていることを知ると、島を抜け出して薩摩に駆けつけようとしました。

「イギリスと戦ってはならん! 薩摩の民を守るんじゃ!」と、実は斉彬様の考えを汲んでいました。

雪蓬さんが何故島にいるかは史実でも諸説ある様で、やれ兄が罪を犯して連座されただの、やれ藩の書物を質に入れて焼酎を飲んでいただのと、かなりブレブレな様子。

斉彬様の考えを受け継いでいたことから、お由羅騒動で島流しになったという説もゴリ押ししたい。

あとこの雪蓬さん、ナポレオン大好きでした。子供たちにも話して聞かせるくらいの心酔っぷり。

持ち歩いている本も「那波列翁伝」とのタイトルがありましたもんね。

早稲田大学の図書館サイトには「那波列翁伝」の写真があり、今回出て来た本はまんまこれを模して作られていたようです。美術さんのこだわりを感じます。

雪蓬さんは西郷さんを見送る時にも『革命』ち書かれた旗を振ってました。このナポレオンかぶれ!(褒め言葉)

超高速! 薩英戦争

薩摩側では大久保一蔵が「戦うべきだ」と進言したり、寺田屋事件で謹慎処分を受けていた人たちが謹慎を解かれたりと、大きな動きがありました。

史実では薩摩の町が10分の1も焼かれるくらいの大変な騒ぎだったようです。斉彬様が作った集成館も砲撃によって損害を受けました。

が、西郷さんの立場では青天の霹靂レベルだったんじゃないでしょうかね。手紙の中で戦いが終わったと知らされていましたし。

斉彬様から「イギリスやばい」と聞いていただけに、イギリスの艦隊を退けたのはかなりの驚きだったのかもしれません。

イギリス側も、やって来たのは7隻だったことから長期戦を見込んでなくて、「ちょっと驚かせれば、こいつらすぐごめんなさいするだろ」くらいの気持ちでいたんじゃないでしょうかね。

それがまさか旗艦の艦長や副長がやられるなんて夢にも思わんでしょう。しかも旗艦では、弾薬庫の前に幕府から受け取った賠償金の箱が置かれていて、2時間も攻撃が遅れてしまうし。

何でそんなところに置いといたんですかねぇ……。

というか「金は薩摩に払わせろ」と言っていたヒー様でしたが、史実だと開戦前に幕府が建て替えちゃってるんですね。この時の幕府はかなり力が弱っていた事が読み取れます。

西郷さんに帰還命令

大久保一蔵の働きかけがあってか、薩英戦争の後、西郷さんに帰還命令が下されました。

久光様の心境やいかに。

邪魔な西郷を遠ざけたのに、2年くらいで戻って来ちゃうんだもの。

いくら江戸や一橋公とのパイプをつなぐためとはいえ、命令ガン無視する家臣が戻ってくるのはいやかも。

そんな久光様の心境はさておき、帰還命令の下った西郷さんを迎えに来たのは弟の信吾でした。

信吾の口から薩英戦争の様子が語られましたが、作中での扱いと同様にあっさりめでした。でもスイカ売りのエピソードは鉄板ですね。

その信吾はなんと奄美大島に寄港して、西郷さんと愛加那さんを会わせてくれました。

徳之島から沖永良部島に移送されたことでもう会えないのか!? と心配しましたが、なんとか会う事ができました。

束の間でも会う事ができて、きっと二人とも幸せだったと思います。

予告だとふっくら

予告を見ると、京に行った西郷さんは若干ふっくらしていたような。

薩摩に戻って、ちゃんとご飯を食べられるようになったからですかね。沖永良部島でも後半はちゃんとしたご飯を食べてましたし、だんだんと西郷さんのイメージに近づいて来た感じがあります。

次週は特別編で、1回休み。休みを挟む事が多くて若干心配になりますが、放送が全50回だとすると、最終回は12/30のド年末です。

年末なら見る人も多くなる……かな?

まとめ

嵐で体調を崩したものの、沖永良部島の島民に助けてもらい、なんとか回復した西郷さん。

島民の土持さんの機転で待遇が改善し、お礼に子供達に勉強を教えることに。名実ともに西郷先生ですね。

その裏ではなんとイギリスとの戦いがありましたが、いつの間にか終わってました。西郷さんの視点だとそんなもんです。

次からはまた薩摩に戻って奔走します。