いだてん24話感想「種まく人」いい最終回……ではなく第一部完!
とどでございます。
いい最終回でしたね。……えっ違う?
復興運動会で、ストックホルムオリンピックを一緒に戦った三島弥彦や、サポートをしてくれた安仁子が駆けつけてくれたのは嬉しかったです。
テーマ曲をバックにみんなで走っているのは最終回感が出てました。
今回で第一部完で、次からは田畑政治が主人公の第二部が始まるようです。
今回のサブタイトル
今回のサブタイトルはサブタイトルは「種まく人」。ミレーの絵画が元ネタでしょうか。復興の種をスポーツという形でまいていきました。
地震があっても、人々を励ますことができるように運動会を開催することを決意した金栗四三。「あいつまーた走ってるよ」と笑われてでも人を励ますために走ります。
人々を笑わすという意味では志ん生もそうでした。「寄席なんて開いてないよ」と仕事場がないから家でぷらぷらしてたけれども、町に出てみたら即興の寄席で人々を笑わせてる同業者の姿が。ってなもんで、運動会でも怪我などで運動できない人のために寄席を開いて笑わせていました。
四三さんも志ん生も人々の未来のために種をまいていたのでした。
熊本で喝
東京で被災し、同僚のシマちゃんも見つからないので、増野さんはシマさんの実家へ、金栗さんも熊本に戻ることに。
「なーして帰ってきた!?」と義理の母・池部幾江さんに喝を入れられます。
ここでただ怒っているだけじゃなくて、東京の人たちのためにあんたのできることはなんだ! と応援してくれているのがいいですね。
しかも救援物資としてたくさんの食料を用意してくれているのも素敵。母上イケメンすぎ。
走って届けます
池部家で用意してくれた食料を避難所に届ける金栗四三。強靭な足と体力で、走って届ける姿がかっこいいです。
オリンピックを共に戦った野口くんや秋葉くんたちも一緒になって食料を届けてくれました。スポーツのためのスポーツなのではなくて、スポーツで鍛えた体を人のために使っている姿、素敵です。
「いだてん」の意味についても解説が入りました。走って食べ物を集めてくれた神様が韋駄天で、食後に言う「ご馳走さま」の馳走がこの神様のように方々を駆け回ることをさしていました。
こういう作品のタイトルが作中に出てくるのめっちゃ好きです。
……よく考えたら嘉納先生が「いだてん、いだてん」と連呼してましたね。意味を説明したって観点でここはひとつ。
走り去るシマちゃん
地震の被害を受けた東京の様子を見ながら、あちこちに食料を届ける金栗四三。
夜、休んでいると走るシマちゃんの姿が……。
「やっと見つけた!」なんて追いかけたものの、目の前から消えてしまいました。
運動会の途中で増野さんが幻影を見たのも切ないですね。
これはもう……。正直、今回何事もなかったかのように現れることを期待してたのですが、願い叶わず。
清さんの妻になった小梅さんも前回地震の後出てこなかったけど、今回は元気に炊き出しをやってましたし、シマちゃんも……とはなりませんでした。
避難所のすすり泣く声
昼はみんな明るく振舞っても、夜になればいなくなった人のことを思い出して大人もすすり泣く避難所の様子が描かれました。
自分と向き合う時間ができてしまうと、どうしても思い出しちゃいますよね。こればかりはどうしようもないです。
この描写があったからか、今回のラストのオチが輝きましたね。
「運動会があったから、夜はみんな疲れてさっさと眠っちまったよ」
志ん生はさらっと言ってましたが、これって一晩だけでも辛いことを忘れられて、睡眠で次の日のための活力を養えたのだから、金栗四三も志ん生もみんなを救えたってことですね。
最後の最後で主人公っぽいことしたなぁ……。
復興運動会
嘉納先生が提供してくれた神宮スタジアムの土地にバラックを建て、避難所としました。こういうことさらっとやるから嘉納先生はかっこいいですね。
この避難所でみんなが夢中になれる運動会をやろうと提案したのは金栗さん。
運動会には女子体育のスーパースター、人見絹枝さんも駆けつけてくれました。シマちゃんからの手紙を携えて……。
彼女も運動会に参加してくれました。シマちゃんのおかげで運動の楽しさに目覚めたみたい。
リレーでは、テニスの時に戦った村岡さんと並走することに。前回と違って走り終わった後に握手していたのが印象的です。
仲間たちが集まってくれた
この運動会には、ストックホルムオリンピックで一緒に戦った三島弥彦や、大森監督と一緒にチームを支えてくれた安仁子が駆けつけてくれました。
一緒に戦った仲間がまた集まってくれる展開もベタだけどめっちゃ好きです。俗にいう元気玉展開でしょうか。ここでは別に魔人ブウのような敵を倒すわけではないのですが、みんなで力を合わせて復興の種として運動会をやり遂げよう! みたいな共通の目的を持って協力する展開ってとても熱くなります。
「オリンピック経験者で走る短距離走!」とか、直接対決をしたことがなかった四三さんと弥彦が並んで走るのも燃えました。
このシーンは映画だったらスタッフロールが流れてますね。完全にエンディングです。
まとめ
今回で第一部が終わり、次回からは第二部がスタート。東京オリンピックに向けた田畑政治のストーリーが始まります。
その前にパリオリンピックの話も出てますが、そのあたりから田畑政治が関わってくるのかしら。
次回のサブタイトルは「時代は変る」。1964年にリリースされたボブ・ディランのアルバムが元ネタ。彼はノーベル文学賞を受賞しているので、文学作品枠です。多分。
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