いだてん25話感想「時代は変る」主人公交代で第二部スタート!

2020年2月15日

主人公交代 今度は水泳だ!

とどでございます。

いだてんの第二部がスタートしました。主人公は金栗四三から田畑政治に。

もともと体が弱かったこと、占いで「30までしか生きられない」なんて言われたことから、生き急いでいる感じが伝わってきます。

日本体育協会から独立して水泳連盟を立ち上げ、政治家の協力を得てオリンピックの渡航費を出してもらうなど、1話の中でものすごい勢いで話が進んでいきました。

主人公交代の煽りを受けてか、金栗四三のパリオリンピックは一瞬で終わりました。世知辛いですね。

今回のサブタイトル

今回のサブタイトルは「時代は変る」。1964年にリリースされたボブ・ディランのアルバムが元ネタ。彼はノーベル文学賞を受賞しているので、文学作品枠です。多分。

物語の中では大正から昭和に移り変わり、関東大震災からだんだんと立ち直って行きました。メタ的には主人公が金栗四三から田畑政治に変わりました。

金栗四三も34歳でオリンピックに出場するという、当時の日本にとっては恐ろしい実績を打ち立てたのですが、今回はあまり焦点が当たりませんでした。

今までの主人公がぞんざいな扱いをされているのはちょっと悲しい気もしますが、これまで「金栗!」「金栗!」と引っ張りだこでしたから、たまには休みも大事ですね。実際には後進の育成に邁進しているのかもしれません。

オープニングも田畑仕様に

第二部になってオープニングも田畑政治がメインになりました。背景で映っている競技も水泳が中心でしたし、彼に合わせたオープニングになっています。

何より田畑政治の名前が一番最初に出てましたから、主人公感がたっぷりと出ています。

登場人物を眺めていると、新キャラたちがズラズラと並んでいますね。誰が誰だかまだ覚えきれていませんが、そのうち自然と覚えていることでしょう。たぶん。

あっという間のパリオリンピック

アントワープもそうでしたが、パリオリンピックはもっと早く終わりました。

伴走していたら背中でゴールテープを切っていた金栗四三、なんてギャグみたいな話から、炎天下のパリオリンピックでマラソンを棄権するところまであっという間。

ストックホルムオリンピックの時のような綿密な描写がないのもちょっと寂しい気がします。まぁでもリアル金栗さんの映像も出てきたので、その部分はよかったかも。

パリオリンピックのマラソンの日はめちゃくちゃ暑かったらしく、開始時間を2時間遅らせて少しでも気温が下がった状態でマラソンを実施しようとしたみたいですが、参加者58人のうち完走できたのは30人という過酷なレースだったようです。

完走できなかったというのは金栗さん本人が一番悔しい思いをしていたでしょうが、そこに「結果を出さなきゃ意味ないよ(意訳)」と突っかかるのが田畑政治でした。

新しい主人公が前の主人公に喧嘩を売るのはなかなかシュールですね。金栗さんは自分に対して文句を言っているのは見過ごすけど、嘉納先生を悪く言っているのは許せなくて前に出ようとしました。やっぱ嘉納先生のこと尊敬してるんですねぇ。

文句言った分、嘉納先生に背負い投げされたのでバランスが取れている気がします。

地下のドックをプールに改造

今で言う所の東大を卒業した田畑さん、仲間と遊んでいた研究室の地下に船が置かれていることを発見しました。なんとここをプールに改造して練習場にしちゃいました。

蒸気で温めたお湯まで引いてきちゃうし、さすが東大です。行動力が半端ないですね。仲間もそうだけど、どんどん前に進めて行っちゃう田畑さんすごい。

いつでも練習できる環境を作るのってめっちゃ大事ですよね。

今日お昼頃にやってたいだてんの特番でメダリストの松田丈志さんが出てましたが、ビニールハウスのプールで水温9度でも泳いでいた、なんて話をしていて「メダリストの精神力すげえな……」と改めて感じました。

面接も破天荒

さすがに脚色されているとは思いますが、新聞記者になるために面接を受けた田畑さんは、好きなスポーツを聞かれて水泳の話を延々としていたようです。中学生の頃から言いたいことを行っていましたが、大人になっても変わらないみたい。

ここまで自分の言いたいこと、やりたいことをやれるのってすごいですね。他の人の反応を気にしてたら何もできないとはいえ、ここまではできないなぁ……。

「田畑家の男は代々短命」とまるでジョースター家のようなことを言われて育ったからか、残された時間をフルに活用しているのか感じ取れます。特に今回は占いで「30歳までしか生きられない」なんて言われちゃいましたし、焦るのも無理はないかも。

金栗さんとはまた違ったベクトルの主人公ですね。

あと社長が「顔が良いから採用するか」と鶴の一声で決めてましたが、放送後に映った写真はなかなかイケメンでした。なるほど顔採用……。

政治家の家にお邪魔しました

「渡航費を集めてきたら、何人でもオリンピックに出してやる」と岸先生に言われた田畑さん、なんと高橋是清の家まで押しかけて国から補助金を引っ張ってきました。

高橋是清は総理大臣経験者で、生涯で大蔵大臣を6回も務めた大物。

元総理の家に行って、「スポーツの振興のため、補助金をお願いします!」とはなかなか言えませんよね。このあたりも破天荒っぷりが出てます。特に故・萩原健一さんが演じる高橋是清はプレッシャーがとんでもないので、この人に「お金出してください!」って言うのは胃がやられそう。

予算をもらった田畑さんは岸先生の事務所にやってきて、「この6万円、水連と体協で6:4でどうですか?」なんて言ってたけど、選手に個人負担させようとしていた体協に40%も渡してくれるなんて聖人すぎませんかね?

いろんな人と関わる田畑さん

金栗四三とも関わり、志ん生とも関わり、嘉納治五郎先生とも関わりと、いろんな人と関わってますね、まーちゃん。いや田畑さん。

みんなを繋いでいくあたりが主人公っぽい。

金栗四三とのテンションの差が激しいので、また違った物語のような印象です。

まとめ

今回から主人公交代で田畑政治に焦点が当たりました。前の主人公が退場したわけではないので、安心して見ていられます。

次回は人見絹枝さんの活躍が見られそうなのでこちらも楽しみ。

次回のサブタイトルは「明日なき暴走」。1975年にリリースされたブルース・スプリングスティーンのアルバム、または同名の曲です。ボブディランの詩を目指して作られたそうで、今回のタイトルである「時代は変る」と繋がっていました。