直虎39話「虎松の野望」日本一の草履番に、俺はなる!!
とどでございます。
今回のサブタイトルの元ネタは「信長の野望」。
有名な戦略シミュレーションゲームです。
直虎の音楽担当、菅野よう子さんがBGMを作っていたこともあります。元ネタの元ネタがすぐそばにいるのはシュールですね。
今回は虎松に焦点が当たりました。
だいぶ大きくなりましたが、どうやら井伊を復興させるという野望も潰えていないようです。でも松下への恩もあるし……どうする虎松!
井伊谷を見て回る虎松
直親の13回忌が終わって、一段落。
井戸端会議の会場となっている新野の屋敷に虎松と亥之助がやってきました。
立派に成長したようです。之の字の弟、直久がこれから井伊を案内するようで。
直虎は之の字にも案内を頼もうとしますが、「我らもいい歳だから」と自分たちで行くそうです。話には入ってきてませんでしたが、直之と六左衛門が後ろでゆっくり飲んでいる姿が印象的なシーンでした。
人が集まってきている井伊の村々
井伊の村々を見て回った虎松と亥之助。直久が村の様子を伝えていきます。前回直虎が作ろうとしていた寄り合い所も出来上がったようですね。
子供も大人も学べるし、医療も受けられるしで、大盛り上がり。説明している直久もちょっと嬉しそう。
「近藤殿というお方は、大したお方なのだな」
と近藤がこの地を盛り立てていると考えた虎松。直久が「名前は近藤だけど、実態は直虎が動いてやってるんだよ」と伝えると、見事なぐぬぬ顔。
「井伊の再興を諦めるって言ってたじゃねーか!!」とお怒りの様子です。亥之助によればあの顔は発作のようなものらしいです。亥之助の慣れた様子がふたりの絆を感じさせます。
本当に再興する気はないのか
井伊の村々の復興案を出して動いているのが直虎だと知った虎松。
本当に再興する気はないのか、あえて「殿」と呼んで問い詰めます。
直接直虎に聞いてみれば、「名を捨てて実を取る。その方が動きやすい」と、井伊の民が安心して暮らせる生活を優先したようです。井伊の名前はなくとも、そこに暮らす人々が息災であれば良い、との想いがにじみ出ています。
これまで井伊の家のために争いが巻き起こってきましたから、民を案ずる直虎の考え方も理解できます。
ただ、離れて暮らしていた虎松がその変遷を全て理解するのは無理な話で、「おとわ様がやらないなら、俺がやる!」と息巻いている様子。
俺がここをもらう!!
表向きには松下として家康に仕えようとしている虎松。
六左衛門がその話を和尚様としていると、和尚様は「本当にそうするのか? 何か、企んではいないか?」と確かめます。
「そうした様子はない」と六左衛門が答えると、和尚様は寂しそうにしました。井伊がなくなることもそうですが、幼い頃の虎松を唆した効果が出ていなかったことも寂しさの一因のようです。
若き日のおとわ様は傍若無人破天荒なお方でしたから、虎松も、と期待していたようです。そんなうわさ話をしていれば、なんと虎松がやってきました。
そして「井伊は俺がもらう!!」と宣言。和尚様に手紙を渡しました。和尚様、すごく悪い顔いい笑顔で答えてましたね。
相変わらず胃の痛い六左衛門
六左衛門は相変わらずで安心しました。この虎松と一緒に暮らすだなんて、さぞ胃の痛い思いをしたことでしょう。それは井伊に帰ってきた今も同じでした。
いつもの井戸にやってきた虎松。ご初代様をはじめ、直平、直盛、直親、そして政次に祈りを捧げます。
そういえば、ご初代様、というか竜宮小僧の正体についてまだ伏線回収してないですね。ご初代様の生まれ変わりが虎松でした、みたいなファンタジー大河……いや、初期ならともかく、今やったら怒られますね。
「井伊の名前を無くしてしまうのは、彼らもかわいそうだ」と、虎松は悪い顔いい笑顔で六左衛門に語りかけます。
六左衛門としては、自分の妹であるしのが嫁いだ松下の家に失礼なことがあってはならない、と気が気じゃありません。
脂汗たらたら。
その汗を拭ってあげながら、虎松は松下に内緒で企みを進めようとしました。後に虎松が松下の家から家康の元に向かう際にも、六左衛門は「涙が汗として出てきました」なんて脂汗を掻いていましたね。
このセリフは第31回で虎松を川奈から逃すときに「目から失禁した」と言っていたものと対義的な位置にありました。
誰か寄り合い所に行って、六左衛門の胃薬もらってきてあげて!!
小姓にしよう
家康もだいぶ年を取りましたね。松下常慶から、虎松の士官の話を受けた時には、ハキハキと物事を決めていきました。
家康は家康でしっかり成長しているようです。この時にはまだ虎松の手紙は届いていないので、松下の虎松として小姓に取り立てようとしていました。小姓は、武将の身辺警護や秘書的な役割だったので、結構信頼されているってことですね。
井伊がなくなってしまった遠因は自分にあると、家康はなるべく虎松に報いてあげようとしました。
酒井忠次は、「井伊に禍根があるから気をつけたほうがいいのでは?」と心配しますが、「取り立ててやることでその禍根を無くせばいい」と家康は返します。
戦略的な面でもメリットがある話のようです。
着物の準備
「虎松と亥之助の着物、うちで作らせてよ」と直虎と祐椿尼はしのに提案します。
しのもなつも嬉しそうでした。井伊では綿花をだいぶ前から作っているし、あやめの刺繍の腕もあるしで着物産業は折り紙つき。
実際に見事な衣装を用意してくれました。虎松には虎と亀の刺繍が入ったお守り。
亥之助には鶴と猪の刺繍が入ったお守りが同封されていました。井伊のために生きた父親ゆかりの品をもらって、「これはやれというメッセージだ」と虎松は覚悟を決めたようです。
それにしても、このドラマの小道具で出てくる刺繍はお見事ですね。
信康初登場
家康の息子、信康初登場。この後のことを思うと不憫でならない。一説によれば、信康の「信」の字は信長からもらったとか。
自分の息子なのに、よその武将から名前をもらうことは、その武将から支配されている関係だと対外的に知らしめる行為なので、家康は嫌だったでしょうね。
織田さんちのノブ君の方が年上だし、勢力的にも逆らえないし。しかもこの後……おっと、それはドラマで語られたら。
信康が和尚様に挨拶だけして去った後、虎松の手紙が瀬名に渡されました。
井伊として仕えたい
虎松の手紙が家康の元に渡りました。
直接浜松城に届けなかったのは、松下の家の人にバレたらおじゃんだから。
石川数正から手紙を渡された家康は大いに悩みます。前々回登場した、家康の母である於大の方に付き従っていた女の子といちゃついている時でも悩んでいました。
そして鷹狩りでも悩んでいました。そこに現れたのが鷹匠のノブ。
なんで家康が鷹匠の意見を聞くの? って思ったら、去年の大河でも出てきたあのノブくんだったんですね。
NHKの人物紹介だと思いっきりネタバレしてるけど、ここではまだ伏せておきます。
鷹匠のノブは「殿に決めさせようとするなら、逆に虎松に決めさせようよ」とアドバイスし、家康もそうすることに。
挨拶の日
家康との御目通りの日。
家康は鷹匠のノブと話したように、松下の虎松として仕えるか、井伊の虎松として仕えるか、選択を迫りました。井伊として仕えるだなんて初耳の松下常慶は寝耳に水。
家康に表立って反論は出来ないにしても、松下にとってはハシゴを外されたようなもので「幾ら何でも、それは無しでしょ(意訳)」と訴えます。当の虎松は「実は井伊の名を復興したかった」と宣言しちゃいました。
「それならば井伊が千年、万年栄えるように、万千代という名前をやろう。亥之助は万福だ」と名前までもらってしまいました。
鶴は千年、亀は万年というのにも引っ掛けてあるんでしょうか。松下の父親から「才気の出しどころは考えろよ」と忠告されていたけど、がん無視した結果がこれです。
カオスになった場を仕切り直すべく、「鷹狩りをしましょう」と榊原康政が宣言したことでお開きに。
家康は「うまくいった」と鷹匠のノブとアイコンタクトをしました。
急転直下の役割転換
立派な屋敷に案内され、上機嫌の虎松。家康の笑いに違和感を覚えますが、「俺の気のせいか」と流します。
「気のせいか」はだいたいフラグですね。翌日、徳川家臣との初対面。
あれだけ大勢の人がいて名前を紹介されても覚えられない……と思いきや、虎松はしっかり覚えていたようでした。
家臣の自己紹介が終わった後、言い渡された役割は小姓ではなく草履番。
「いやいや、それ俺のやる仕事じゃないでしょ(意訳)」と伝えますが、「潰れた家である井伊として仕えるなら小姓は無理。草履番がいいとこ」と一蹴する酒井忠次。
「松下の虎松として仕えるなら小姓にするよ」と試される虎松です。怒りでブチギレそうになるのを抑えながら、「殿に井伊の万千代として名前をもらった以上、自分の欲のために言ったことを翻すことは出来ません。かくなる上は、日の本一の草履番になります」とタンカを切りました。
そして案内された場所は汚い寝床。「あの野郎いつか寝首を掻いてやる!!」と怒りをあらわに。
亥之助も慣れているからか、冷静に虎松を諌めます。政次の流れを汲んでいる感じがしてニヤニヤしますね。
そして草履番として名札の準備にとりかかる虎松。行動が早くて素敵です。
まとめ
虎松は井伊の名前を復興させるべく、家康の前で「井伊の虎松だ」と宣言しちゃいました。この後草履番から徳川四天王までのしあがるのはお見事。
でももう虎松に焦点が当たってるから、「おんな城主直虎」は終わりに近づいてきてますね。関ヶ原の頃には直虎いないしなぁ……どのイベントまでやるんだろ。
おまけ
サブタイトルの元ネタ集作りました。
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