いだてん9話感想「さらばシベリア鉄道」大森夫妻、実は20歳差婚でした
とどでございもす。
今回のタイトルは小説とかではなく昭和の歌から。シベリア+電車の組み合わせを見ると、どうしてもシベリア超特急を思い出します。あれ、タイトルのインパクトが強いですよね。見たことないけど。
今回はほぼ電車の中だけで話が進んでいきました。こうした移動シーンで丸々一話を使うのも大河としては珍しいような気がします。当時の行程だと2週間もかかったようですから、なかなか着かないもどかしさを視聴者と共有したのかもしれません。
あと西郷どんを見ていた人にサービスなのか、伊藤博文役が去年に続いてハマケンでした。若かりし頃から最期まで演じるのは大河感あっていい感じ。オープニングの登場人物に名前載ってたのを見て嬉しくなりました。
登場人物紹介といえば、スヤさんの苗字が池部になっていたのもちょっと失恋感あります。
今回のサブタイトル
「さらばシベリア鉄道」は太田裕美さんの曲から。ついに小説や雑誌などの書籍だけではなく、歌もサブタイトルの守備範囲に。
1980年に発売された曲なので、大河を見ているシルバー世代は青春ど真ん中だった感じでしょうか。
前回の予告で「さらばシベリア鉄道」の文字を見て「シベリア超特急の最終作かな?」なんて思ってました。すみません。そもそもシベ超は平成に入ってからの作品でした。
嘉納治五郎先生は渡航許可が出なかったみたい
先週てっきり嘉納治五郎先生の代わりに可児くんが電車に乗っちゃったもんだと思っていましたが、嘉納先生は渡航許可が出なかったんですね。ごめん可児くん。
お役所仕事のせいか、許可を取るのにも時間がかかっていたようです。特に嘉納治五郎先生は重要人物ですからね。政府としても簡単に渡航許可は出せないのかも。
役所の受付の人もいい感じの役人感でした。イメージ通りの役人って感じ。最近の役所とかだと窓口で割と暖かく対応してくれるので時代の移り変わりが見えます。
結局可児くんは敦賀までのお供で、海外までは行かなかったみたい。
大森兵蔵と安仁子
ストックホルムへの引率がこの二人に決まった時には散々な言われようでしたが、大森兵蔵は日本にバスケットボールとバレーボールを持ち帰ってきた立役者だし、練習方法の詳細な研究まで行っていたとてもすごい人でした。
体が弱いため、最期のオリンピックになるかもしれないから安仁子と一緒に……という嘉納治五郎先生の気遣いがカッコ良かったです。
それはいいのですが、放送後のいだてん劇場でちらっと見えた結婚登録の書類が衝撃的でしたね。結婚当時の年齢が載っていたのですが、Hyozoが30歳、Annieがなんと50歳! 20歳も離れてたんかい!!
シャーロット・ケイト・フォックスさんが綺麗すぎてドラマの中だけだと全然わかりませんが、結構な年の差婚だったようです。
2週間以上の間、30歳と50歳のいちゃつきをあの狭い車室で見せつけられる金栗四三と三島弥彦。心中お察しします。
ただこの安仁子、20歳も年下の夫と一緒に日本に来てくれたし、スポーツ振興を夢見る夫のサポートとしてオリンピック選手の言語指導、マナー指導まで請け負ってくれたりとかなりの聖人。
しかも今回は金栗四三たちが寝ている時間に部屋に来て(味は別として)ご飯まで作ってくれるし、そりゃ大森兵蔵も頭が上がりません。
ドラマの中だと割とギャグ寄りに描かれることが多いですが、余生でずっと社会福祉活動をしていたりと、とんでもない聖人なんです。大森兵蔵見る目ありすぎ。
金栗四三の日記
本当に書かれていたのかは分かりませんが、毎日毎日快便アピールしているのがシュール。もちろん、体調面で変化が分かりやすい部分なので重要なのですが、食事中の人にはちょっと辛い部分でしたね。
三島弥彦と仲良くなったからか、日記にもキツイこと書いていたり。
あと、停車駅で水浴びするシーン映ってました。金栗四三さん、マメな人ですね。継続は力なりを地で行く感じ。
生田斗真のいびきと白目
キリッとした印象のある生田斗真さんですが、ギャグシーンのために白目+いびきのコンボで演技してくれました。体張ってるなぁ……。
体張るイケメンっていいよね。
ハルピンでおどおどする情けないシーンだったり、電車の中で女の子をナンパするシーンだったり、幅が広くて素敵。
ストックホルムの映像を見ると
現地まで行ったのかな? 映像がそれっぽいですもんね。超行きたい。
シベリア鉄道の旅は今回演出を担当した大根仁さんが実際に去年乗ってきたみたいです。5月〜6月頃に行ってそこで映像も撮ってきたとか。NHKのいだてん特集でその様子を見ることができますが、その中にもちゃんと快便アピールが。金栗四三のアレはあなたの仕業か。
この取材では成人男性3人であの狭い寝台車両で旅してきたみたい。その経験からか、狭い部屋で過ごす時の感覚が伝わってきました。
海外までロケに行く大河ってレアな気がします。大河初心者的には「初じゃない?」くらいの感覚です。
五厘の由来
志ん生パートでは、志ん生が円喬から名前をもらいました。これからは三遊亭朝太として頑張るようです。
その時もらった給料が5厘だったから、昭和の弟子に「五りん」と付けたようです。
「飯食うことばかり考えるな、その時間も惜しんで芸に励め」とのメッセージがそこに込められていたってのが中々粋です。
まとめ
電車で長旅もいいですね。何かの期限がある時ではなく、ぶらりと電車に揺られながら過ごすのも乙なものです。
これからマラソンや短距離走で全力で走らなきゃいけない金栗四三と三島弥彦にとってはもどかしい旅かもしれません。
次回はオリンピック前の調整回でしょうか。2週間以上も電車に乗っていたから、調子を取り戻すのが大変そうです。がんば。
次回のサブタイトルは「真夏の夜の夢」でシェイクスピアの作品から。メガテニストにはおなじみのオベロンとティターニアが出てきます。
原作の方は1600年に出版されたようですが、日本で出版されたのは大正5年(1916年)の「通俗シエークスピーア物語」が最初かな。笹川臨風(ささがわ りんぷう)が翻訳しました。
その後大正10年になって坪内逍遥版が出版されました。坪内逍遥はシェイクスピア全集を全部翻訳したので、こっちの方が有名かもしれません。
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