いだてん23話感想「大地」胸が痛くなる回でした。シマちゃん……
とどでございます。
地震の話は辛いですね。朝出かけるときだって、その日に地震が起きるなんて思わないしなぁ……。
五りんのおばあちゃんがシマさんだったのもここで分かりましたが、シマちゃんが見つからないのがショックすぎてあまり頭に入ってきませんでした。
今回のサブタイトル
今回のサブタイトルはサブタイトルは「大地」。パール・S・バックの小説が元ネタかな。彼女はこの小説シリーズでノーベル賞を取っています。
アメリカ出身の彼女ですが、この小説の主人公は中国の人です。中国で過ごしていたからバイリンガルみたい。……バイリンガルの人って使える言語両方で小説書けるんですかね。すごい。
豚鍋で釣る
前回叫んで終わってたから説教でもするのかと思いきや「腹ば減っとらんかね? 今出てきたら豚鍋おごるけん」と鍋で釣りました。さすが金栗先生、生徒たちの気持ちも分かっています。
しかし生徒たちが教室から出てきそうなタイミングで村岡父の襲来。
開きかけた扉が閉まる音が響き渡りましたね。「女がスポーツで男に勝てる訳がねぇ!」と豪語する村岡父にシマちゃんブチギレ、「じゃあ娘さんと勝負しなさいよ!」と二人で短距離走をすることになりました。
「なめるな! これでも町内会のリレーでアンカーを務めたんだぞ!」とまるで小物のようなセリフとともに準備を始める姿はシュールでしたが、この後のことを思うとギャグパートとのギャップが辛いです。
親子対決
車のヘッドライトで照らされたコースで短距離走対決。
支度してー、よーい、どん! のコールがとてもよかです。
結果は……富江さんの圧勝。ですよねー。
娘さん、日本一ですからね。自分の実力を証明した富江さん、すばらです。
これ、村岡父は娘と遊びたかっただけじゃないですかね。ってくらい泣きの一回を繰り返していました。
この辺りは娘の成長を感じつつ、大言壮語した手前引っ込みがつかなくてみんなの前では素直に認められない父親心なのでしょうか。
この場面では「みっともない」なんて言われてしまっていましたが、後半では被災した人たちを助ける医者として活躍していました。女子のスポーツに関しては頭が硬いと言われる一方で、彼もまた自分の役目を果たして多くの人を助けようとした点が素晴らしいです。
スタジアム、完成するってよ
嘉納治五郎先生がかねてから夢見ていた神宮スタジアムが完成に近づいてきたようです。
金栗四三とシマちゃんがお披露目に誘われていましたが、当日は金栗さんだけが参加。シマちゃんは生徒たちと約束した浅草へ……。
金栗四三はスタジアムで早速ランニング。さすがマラソンの父。
嘉納先生は嘉納先生で「私は150歳まで生きたい」なんて不思議なことを言い出した挙句、火星に手を振り始める始末。なかなかぶっ飛んでますね。
正直時計の時刻を見て、「あっ……(察し)」の状態だったので、嘉納先生の話は半分くらい聞き流してしまっていました。
地震
ちょうど彼らがスタジアムにいた頃に大地震が発生しました。後に関東大地震と呼ばれるようになった地震ですが、地震が起きている時には何が何だか分かりません。
これ、前半の和やかムードとのギャップがキツいですね。
生徒たちが浅草に行くと言っていたのがあったからか、心配で仕方なかったです。村岡さんは無事でしたが、他の人たちも無事であってほしい……。
当時は連絡手段も限られていましたから、播磨屋さんのように情報集積の基地を作って、みんなが駆けずり回ってお互いの無事を確認するのが最善だったんです。シマさんを探しに行った金栗先生が帰ってこない! なんてなったら、増野さんにとってはもう気が気じゃないですよね。信じて自分も探しに行くしかないですもの。
何か悪いことが起こった時に「あれをしなければ……」「あんなこと言わなければ……」って考えてしまう増野さんの気持ちが痛いほど分かります。まさかこうなるなんて思わないもの。
「夫婦だから、言いたいことは言うべきだ。これからも長く一緒にいるんだから」とちゃんとシマちゃんが見つかる前提で励ましてくれる金栗四三が心強い。
りくちゃんずっと泣いててこっちも辛くなってくる
シマちゃんを探している増野さんの背中で泣いているりくちゃんを見ていると、こっちまで泣けてきました。増野さんが朝、些細なことでシマさんと喧嘩したことを悔いている時にもりくちゃんはそれに合わせて泣いてたし……。
シマちゃんが浅草にいく時にもりくちゃん泣いてましたもんね。何かを感じ取ってたのかも。
シマちゃん……
今回まだ見つかってないだけで、次回ひょっこりと出てきてくれないかしら。
五りんは「おばあちゃんが被災した」と言っていたけど、地震があった時に東京にいた、くらいの意味かもしれないし……そうであってくれ。
NHK公式のいだてん人物紹介で、増野さんの項目に『関東大震災で悲劇に襲われる』みたいなこと書いてあったから、てっきり増野さんが……と思っていましたが、もっとひどい方向に裏切られました。いや、増野さんでも嫌だけどね。
弥彦が走っている姿を見て、自分でもスポーツをやり始めて、女子スポーツがこれから発展していくぞ……! という時に被災。
シマちゃん頑張れ! と感情移入しちゃってたから胸が痛い。
「だって寒いんだもん」
前半のギャグパートの中で、志ん生(老)が夫婦仲良くやっていったコツの中で茶化すように話していた「だって寒いんだもん」が地震の中で出てきた言葉だったとは。
志ん生が大事にしていた羽織を妻のおりんが自然に羽織ってるのがまたいい感じ。身重だし、寒さ対策は大事ですね。当時の東京はまだ高層ビルもコンクリートもありませんから、ヒートアイランド現象はまだ起きてません。とすると9月の夜は寒いですもんね。
40年経った後だったら笑い話にできているけど、その当時は修羅場一歩手前。でもこれが志ん生夫婦を結びつけるきっかけになったようです。
清さんも言ってたけど、辛い時こそ喜ぶところは喜ばないと、ですね。
まとめ
今回はシマちゃんのことがあってあまり言葉が出てきません。
この後東京オリンピックまでの間に第二次世界大戦があることを考えると、また胃が痛くなりそうな……。
来週は復興の大会かしら。志ん生の前を金栗四三が走り抜けるシーンがちらっと映ってたので、いよいよお互いの存在を認識し始める頃なのでしょうか。
次回のサブタイトルは「種まく人」。ミレーの絵画が元ネタでしょうか。復興の種をスポーツという形でまいていくのかな。
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません