麒麟がくる第三回感想「美濃の国」ほのぼのかと思いきや腹黒回
とどでございます。
「麒麟がくる国にする」
いやーカッコ良かった。
予告でほのぼの回かと思ってましたが、腹黒回でしたね。
守護代である道三は守護の土岐頼芸を傀儡にしようとし、土岐頼芸は道三の子供である高政を傀儡にしようとする、腹の探り合いがたまりません。
そんな中、「美濃にリベンジできればそれでオッケー(意訳)」な信長の父・信秀には癒されました。
戦の前の心理戦
戦国時代のドラマは戦に目が行きがちですが、その前の心理戦も目が離せません。
当時の情報のやりとりは手紙を出すか、使者を出してメッセージを伝えるかなので、道中のセキュリティはガバガバなんですよね。
その手紙の信頼性も分からないし、最後にサインが書かれていても、本当にその人からの手紙かどうかを証明するのは難しいですし。「これお前の字?」「うーん……多分そう」みたいに確かめることだってないですもんね。
こんな状態で「誰と手を組むか」「誰を裏切るか」みたいにやってるんだから、現代人の感覚からすると気が気じゃありません。
現代みたいにLINEがあったら、IDを教えるところから騙し合ってそう。信長とLINEしてると思ったら中身は光秀だった、みたいな。
いつもニコニコあなたの後ろに
這い寄るマムシ、斎藤道三です。
聞かれたくない話をしているときに後ろにいるのはやっぱ怖いっす。さすがマムシ。
土岐頼芸が斎藤高政に「我が子のように大切に思っているよ」なんて言っているときや、高政の母に「本当の父親は?」なんて聞いているときにはいつもいました。
おおこわいこわい。
道三の怖いシーンは土岐頼芸が鷹の絵を描いているときにもありました。
「私が頼純様に毒を盛ったですって? それはとんでもないことにございます」なんて言っておきながら、土岐頼芸に「ワシを操り人形にして毒を盛るのか?」と聞かれたら「操り人形には毒を盛りません」なんて私がやりましたと平気で言い放ちますからね。これ「言うこと聞いてくれたら生かしてあげるよ」と言われているのと同じってのも怖いです。
道三は戦が強いだけに、土岐頼芸も中々強く出られないのが分かります。簡単に言えばめっちゃ舐められてますね。
当時の守護は今で言うところの県知事あたり、守護代は副知事あたりに相当します。土岐氏はもともと在京任務だったようで、美濃ではあまり支持基盤が作れていないようです。地元に後援者が多い副知事は、その状況をうまく使って知事を操り人形にしているわけです。怖い。
その状況をなんとかしようと、道三たちを呼んだ横で国衆達をまとめていたようです。腹の探り合いで胃に穴があきそう。
相変わらず彩度高めな農村
画面の彩度が高いので、キラキラした農村に感じます。
着物とかも結構派手ですもんね。最近の研究だと戦国時代は派手だった説も出てきてますから、いずれイメージも変わるかもしれません。
特に商人出身の斎藤家が取り仕切っている美濃では、様々な染料が取引されていたのかも。
着物が地味だったのは江戸時代後期で、贅沢禁止令が出て町人は茶色か灰色、藍色しか着れなかったことがありました。このときは限られた色指定の中でも微妙な風合いを出そうと職人達が頑張った結果、「四十八茶百鼠」なんて言われるぐらい種類が増えたんですよね。
馬を乗りこなす
主要な登場人物達が軒並み馬を乗りこなしているのがかっこいいですね。馬で並んで歩きながら会話する光秀と高政のシーンは見惚れました。
川口さんは代役に決まってから乗馬のトレーニングとかしたんですかね? だとしたらすごいガッツ。馬の乗り降りだってできる気がしません。
光秀と高政のシーンに戻ると、真剣な話をしているときに馬が光秀の荷物の匂いをかいでいるのが可愛かったです。つい馬の方に目が行ってしまいました。
直虎で猫、西郷どんで犬、いだてんでは河童、麒麟がくるではキリン……ではなく馬にスポットライトが当たるのかな。
岡村さん再登場
第一回の放送で野盗から助けた岡村さんが再登場しました。今回は助けたお礼に味噌や薬草などを届けにきてくれたようです。
喋り方が現代っぽいのはご愛敬。駒さんに見惚れるような描写もあって、腹黒な戦国時代からすると癒し要員でした。
薬草を簡単に見つけられるのは何かの才能なのでしょうか。
予告を見ると来週も登場するみたいですし、実は重要な人物なのかも?
駒さんのルーツ
医者の望月先生と一緒に美濃に来てくれた駒さん。彼女は第一回の放送で「火事の中から、手の大きい人に助けられた」なんて言ってましたが、追加情報が入りました。
助けられたときにお侍さんがしていた話や歌が、美濃に伝わるものかもしれないそうな。
「もしかしたら美濃に助けてくれたお侍さんがいるかも」とワクワクする展開になってきました。光秀と関わりのある人でしょうかね。光秀の父親とかだったらロマンシング。
麒麟がくる国にする
高政と手を組むことを決めた光秀。その前に美濃をどうしたいか話し合うことに。
光秀が駒から伝え聞いていた麒麟の話がここで出てきたのがカッコ良かったです。
戦が終わった平和な国に訪れる麒麟、美濃をその麒麟がくる国にする。
戦ばかりで民が疲弊している姿を間近でみている光秀だからこそ、麒麟を望んでいるんです。かっこいい。
この光秀が本能寺するなんて、とても思えないなぁ。
来週は潜入ミッション
光秀はどこかに潜入するミッションを請け負うみたいですね。いよいよRPGめいてきました。すっごいワクワクします。
ここでは菊丸も一緒に行動するようですから、ちょっとずつ正体がわかるのでしょうか。
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