フラグを立てすぎて逆に生き延びるんじゃないか説。真田丸・冬のフラグ祭り!
大河ドラマの真田丸もいよいよ終盤。最終回がもうそのまま「最終回」なので、サブタイからのネタバレが無いのもいいですね。
歴史上の人物をテーマにした話だと、どうしてもネタバレ前提になっちゃうんですよね。しかも学校で教えられちゃってるから、なんかこう、微妙なきもち。
それでも話を面白くするのがプロって人種で、やっぱ三谷さんはすげぇや! って思いました。三谷さんがいかに素晴らしいかは『大河ドラマ「真田丸」44話に学ぶ、型破りの効果と伏線回収の威力』でもっさりと語っているので、よかったらこちらも。
フラグの真田十万石まつりや!
ここ数回、特に第48回、第49回はフラグ祭りでした。
佐助が家康の元に行く際、きりにプロポーズしたのを皮切りに、大坂方の登場人物がやたらと未来のことを語り始めましたね。この戦いが終わったら……なんてお決まりの退場フラグが乱立しまくりでした。
佐助の場合は即断られていたので、フラグは折れてましたが。しかもあの家康は影武者だったし。
歴史における豊臣方の結末を知っているだけに、このフラグ乱立祭りは悲しさがこみ上げてきました。
信之の真面目なシーン
49話冒頭、幸村の手紙を読んだ信之が、幸村が命を賭して戦いに臨むことを読み取ります。
お互いを思い合っていた兄弟だからこそ、その真意に気付けました。そして自分の命までも危険にさらして幸村に会いに行こうとする信之。
信之は徳川方だから、敵陣にいる弟・幸村に会いに行ったらスパイと思われて「斬り捨て御免!」されてもしょうがない。正室の稲はもちろん止める訳だけど、「これだけは譲れない!」と大坂に向かいました。
普段、コミカルなシーンを担当している信之だからこそ、このシーンはぐっと来ました。開始5分でもう泣くという快挙。
「あんたこないだお通のところで修羅場ったばかりじゃねーか!」
というギャップがまたいいですね。
伝説の武器を手に入れる幸村
畑を耕していて、千利休が残した小型銃を手に入れた幸村。整備して武器の扱いを訓練しているシーンもありました。これを持って最終決戦に臨むわけですが、「なんかこの構図見たことあるぞ」と。
ゲーマーな私としては、すぐにドラクエ3が思い浮かぶ訳です。大魔王に挑む前に王者の剣を手に入れたあの感じ。
馬小屋に落ちていたオリハルコンを拾って、使える武器として仕上げて最終決戦に持ち込む。おお、似てる。
父親の遺志を継ぐ
父親の遺志を継ぐ点も似ていますね。ゾーマ様を目前に力尽きたオルテガは、子供に自分の思いを託します(オルテガ自身は気付いていなかったけど)。昌幸も、上田に帰る夢を思い描きながら去っていきました。幸村もこれを受けてか、第49回で「上田に帰りたい」と口にしましたね。
ドラクエ3の場合はラスボスであるゾーマ様に勝ってハッピーエンドな訳ですが、真田丸は……。
いや、最終回でもしかしたら、うん。ドラマだし。IF結末もアリだと思います。いやだめか。
英雄譚の構造を持っている
ドラクエだけでなく、他の英雄譚と似た構造が見られるのがドラマ真田丸です。
父親の退場により、新しい名前で自分の人生を歩み始め、通過儀礼である大阪冬の陣では真田丸をもって自分の実力を知らしめる。
「日ノ本一のつわもの」と言われた英雄・真田幸村を語る手法としてマッチしていますね。
秀忠の成長が見られた
これまで、徳川家の意思決定は家康が行っているシーンが多かったです。
秀忠も意見を言おうとしますが、本田正信に訂正されたり、家康に意見を棄却されたり。挙句の果てに、関ケ原での遅刻を取り返そうと、大坂にすぐ駆けつけようとしたら、「大将はどっしりと構えておれ」と窘められる始末。
関ヶ原の戦いでやらかしてトラウマになった遅刻。その汚名返上もさせてもらえない秀忠は、可哀そうな描かれ方をしていましたね。
真田丸の築城を筆頭に、真田家では父から子へのバトンタッチが行われていましたが、徳川家では家康が現役でいるため世代交代はまだ起こっていませんでした。
秀忠の一喝
しかし第49回では、秀忠の成長が見られました。いつまでも大坂方に攻め込まない家康を見た秀忠は、ついに一喝。
「父上はいつまでのんびりとしているおつもりか! 豊臣の血を断ち切るのです!(意訳)」
これを聞いた家康は、「おおこわいこわい」と言いながらも、顔がほころんでいましたね。
家康の意見に従ってばかりで、いつまでも頼りないと思っていた息子が、自分の意見をはっきりと言ったことに喜んだ、いいシーンでした。
敵側の成長フラグは、主人公にとって不利になる展開が多いですよね。ピンチだ幸村!
家康の行動を変えた
この秀忠の言葉を受けて、家康は豊臣方に攻め入る決意をします。その際、上杉と語り合うシーンがありました。
「大御所様は、この戦に大義を持っていないんじゃないか」と指摘される家康。豊臣秀頼は地方の一城主にでもなってもらう、と言っていたことから、豊臣を滅ぼすつもりまではなかったんじゃないかと思います。
臣従していた忠義も多少あったんじゃないかな。でも自分の息子が、初めて家康を恐れずに意見した、ということもあり、子供の意見を尊重して秀忠の案で行こうと考えた。だからこそ、家康としての大義を持てずに迷い、上杉と話したくなったのかもしれません。
ずんだ餅
個人的に笑いポイントだったずんだ餅。伊達政宗の男気を感じられるいいシーンだったのですが、冒頭で大泉さんを見かけていたためか、
大泉洋
→水曜どうでしょう
→ずんだ餅
→ミスター生き地獄
のコンボが襲ってきました。どうラーの宿命ですね。
なに? 水曜どうでしょうを知らない? いますぐHTBのオンラインショップで買うんだ!
まとめ
完全にただの感想でしたが、最終回を目前に控えた大河ドラマ真田丸、目が離せません。
最終回は55分の拡大放送なので、録画する方はお気を付けください。
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