いだてん22話感想「ヴィーナスの誕生」価値観の違いを乗り越えて

2020年2月15日

素足で走ります

とどでございます。

女子体育の盛り上げに一役買った金栗先生。でも生徒たちの親御さんからは反対にあい、解雇の危機に。

今回は志ん生パートでの結婚の話、金栗家で子供の誕生、シマさんのご懐妊と家族がテーマでした。

竹早の学生たちの親御さんが子どもを心配しているのもその一環ですね。世代が変わると受けた教育も違って価値観が変わりますから、子どもたちとも衝突することだってあります。

今回のサブタイトル

今回のサブタイトルは「ヴィーナスの誕生」。ボッティチェリの絵画が元ネタ。貝殻の上にヴィーナスが立っているアレです。

テニスに打ち込んでメキメキと実力を伸ばしてきた富江さんたちがヴィーナスなのかな。あるいは人見絹枝さんがヴィーナス枠?

着任当初は反発されていた金栗四三でしたが、体育を通して心を開いてくれた生徒たちからは「パパ」と呼ばれるように……NHKさん大丈夫ですか?

生徒たちは金栗先生の自宅まで押しかけて「パパの生足を見せて!」とスヤさんの前で生足公開。あれ? 金栗先生がヴィーナス扱いなのかな? スヤさんも言ってたけど女子高生にちやほやされている金栗先生はちょっと見てらんなかったわ。

人見さんの足まで触ろうとしてましたし、これじゃ金栗先生がまるで変態みたいじゃない!

最後の「女が靴下脱いだぐらいでガタガタ言ってんじゃないわよ!」あたりは既存の価値観に対する叫びをうまく入れた感じでした。

志ん生の結婚

志ん生のリアルガチの孫である志乃さんが演じているおりん。今回は志ん生との結婚エピソードでした。

この頃の志ん生は相変わらず飲む、打つ、買うの生活だった様子。真打になった祝いや、万朝からもらった羽織も質に入れちゃいました。

所帯を持てば変わる、と友人の清さんと小梅が仲人になっておりんさんと結婚することに。でもそんなにすぐには変わりませんでしたねぇ。

「うちの主人、朝まで遊郭に行っておりますの」なんて笑顔で言っちゃうおりんさん。これには近所のおばさまたちも苦笑い。

シマさんのおめでた

シマさんもご懐妊されたようです。めでてぇ。

娘さんの名前は「りく」ちゃん。陸上の陸なのでしょうか。最初の頃に五りんが「満州の父から母へ手紙が送られてきた」と言っていた手紙の宛名が「小松りく」になっていたのはなんか関係ある……どころじゃないですね。まさかの五りん母じゃないの。

女子体育が盛り上がってきて、女子もオリンピックへ……と思っていた矢先に子供が出来たことが分かり、状況が変わることを恐れていたシマさんでしたが、スヤさんのアドバイスで前を向くことが出来ました。スヤさんマジ女神。

そういえばシマさんの夫である増野さん、下の名前は出てきませんね。

テニス界のアイドル

金栗四三の教え子である村岡・梶原ペアはテニスのダブルスでその名を馳せました。

自分たちで作ったユニフォームが注目を集め、増野さんが勤めている百貨店でも展示されたみたい。完全にアイドル枠です。

ミシンを使ってユニフォームを作っちゃうのもすごいですね。学校で習っていたってことでしょうか。それを生かして自分の人生に役立てている点を見習いたいです。独立してファッションデザイナーになったり四三。

その彼女たちが岡山に招待されて試合を行った相手が人見絹枝さん。のちのオリンピック選手が村岡・梶原ペアの前に立ちふさがりました。

この人見絹枝さん、スポーツ万能にも関わらず「活躍するとバケモノ扱いされる……」という悲しみを背負った文学少女でした。身長170cmの人見さんは、当時の人たちからしたらかなり大きい女性です。食糧事情を考えると、大きくなる人はなかなか多くはない時代ですから、恵まれていました。

昔の朝ドラ『あぐり』の主人公である吉行あぐりと同じ学年だったとかなんとか。近世になるとそこら中にすごい人がいるような感覚になります。

金栗先生のピンチ

女子の陸上大会まで開催した金栗先生。人見絹枝さんもスカウトしましたが、ここでは参加せずでした。

靴が合わない村岡さん、靴下を脱いで競技に参加しようとしました。足袋を脱ぎ捨てて走っていた四三イズムを感じます。

しかしこの靴下脱ぎ捨て事件が大きな波乱を巻き起こしました。当時の価値観だと「女性が素足で走るなんて!」という感覚だったため、新聞に取り上げられるわ、ブロマイドは怪しげな美川くんの露店で売られるわで、物語の中では大変な騒ぎになっていました。

ついには村岡さんのお父さんが学校に乗り込んでくることに。「素足を晒すために学校に入れたんじゃない! あんた(四三)も教師なら止めろ!」なんて激怒。しかも娘が「パパは悪くないの!」なんて言うもんだからヒートアップ。娘が学校の先生を「パパ」なんて呼び始めたら複雑だろうなぁ……。

「あんたの娘は日本一を取ったとです! まずはそれを褒めてからでしょう!!」と生徒の成長を親御さんに伝えているあたりは立派な教師です。男女関係なくスポーツに打ち込むことを奨励する四三さんだからこそ、親御さんたちの価値観と衝突してでも生徒が成し遂げたことを教えたかったのかも。

ただ価値観のぶつかり合いの結果、金栗先生は生徒の親御さんたちの署名によって仕事をやめさせられることになりました。それに抗議するためにバリケードを作って立てこもったのが村岡さんたち。「女が靴下脱いだぐらいでガタガタ言ってんじゃないわよ!」と先生や親御さん、世間の人々に対する怒りをぶつけます。

この辺りは前回「クソッタレ!」に込めていた思いを言語化した感じですね。抑圧されていたことに対するモヤモヤが、金栗四三と一緒にスポーツをすることによって自分の感情、金栗四三の考え方、シマさんの考え方、世間の反応といったフィードバックを得て整理されたようです。

彼女たちのこの行動に対して金栗四三はなんと言うのでしょうね。

まとめ

女子スポーツがちょっとずつ行われるようになってきたと思ったら、親御さんたちからの反対が起きました。どうする四三さん。

来週は……地震の回は辛いですね。

次回のサブタイトルは「大地」。パール・S・バックの小説が元ネタかな。彼女はこの小説シリーズでノーベル賞を取っています。