いだてん35話感想「民族の祭典」シマちゃん生きて…あ、娘さんですか
とどでございます。
シマちゃん生きてた! ……と思ったら娘のりくちゃんでした。同じ人が演じるのはずるいですね(笑)
1940年の東京オリンピックが決まり、喜びの中にいるIOC委員の嘉納先生と副島伯爵。でもその陰にはヒトラーの暗躍もあったみたいで、あまり手放しで喜んでもいられない状況に。
そしてベルリンオリンピックでは陸上選手が金メダルを取るという快挙も。
今回のサブタイトル
今回のサブタイトルは『民族の祭典』。1938年に公開されたドイツ映画で、原題は「Olympia」。ベルリンオリンピックを題材にした映画です。
それが日本で公開されるときに民族の祭典と訳されたそうな。
ドラマの中でも言っていた通り、ナチスのプロパガンダ映画として批判を受けたのですが、映像美という芸術面では一定の評価がある映画です。まるで見たことあるかのように喋ってますが、私は見たことがありません。
シマちゃん! ……いやりくちゃん!
東京に来た四三さんと小松くんが播磨屋さんで見たのは、なんと関東大震災で行方不明だったシマちゃん! ……ではなくシマちゃんの娘さんのりくちゃんでした。
シマちゃんだと思って抱きしめちゃう四三さんと、いきなりおっさんに抱きしめられてドン引きしているりくちゃんのギャップが良いです。
この感じだと、小松さんが五りんの父親で、りくちゃんが五りんの母親なのでしょうかね。小松さん、お義父さん(仮)の前で「りくちゃん」と親しげに読んでしまって早速睨まれてました。
冒頭、五りんが播磨屋さんにやってきたところから実はちょっとウルっときてました。「この足袋は箱根の時のモデルだ」なんつって足袋の形まで調べてあったのはびっくり。ちゃらんぽらんな感じかと思いきや、両親や祖父母にゆかりのあることをちゃんと調べていたのですね。
店の奥で老人になった播磨屋さんが話を聴きながら頷いてるのも涙腺にきます。
「TOKYO」
1940年のオリンピックが東京に決まって日本が一丸となってワッショイムード。IOC委員の嘉納先生と副島伯爵は大歓喜です。
「演説を最初に頼むよ」とラトゥールに任された嘉納先生。最年長のIOC委員だなんてフラグがあったし、「演説の途中で倒れたりは切ないからやめてくれ……!」と見ているこっちが変な心配をしてしまいました。
もちろん倒れたりすることはなく、ジョークを交えながら熱い想いを訴え、見事に演説を終えました。終わった後にラトゥールが「グッ!」と親指を立てているの見るに、やっぱラトゥールは嘉納先生が大好きですね。
中国のIOC委員が「アジア初のオリンピックを」と政治を切り離して応援してくれたのもアツいです。あとで嘉納先生たちも言っていましたが、本国での自分の立場が悪くなるかもしれないのに日本に入れるのは命がけですからね。
万事うまくいったかに見えた1940年の東京オリンピック招致でしたが、ラトゥールがまーちゃんに「ヒトラーにお礼言っときなよ(意訳)」ボソッと言っていたのが不吉でしたね。
「利用価値があるかもしれないから日本に恩を売った」とまーちゃんの元同僚で代議士の河野一郎が言っていたのがその通りになっているのかも。
ベルリンオリンピックの開催
1940年の開催地を決めた1936年はベルリンオリンピックの年でもあります。
選手村にやってきたまーちゃんは、「なんか違うんだよなぁ……」と愚痴を漏らしますが、他の選手たちはノリノリで「ハイル」のアレを真似してました。これ、ブログに書いて大丈夫なネタなんですかね……? すっごい不安。
今から見ればとんでもないネタですが、当時の選手にとってはまだ第二次世界大戦が起きるなんて思ってもないことですから、こういう悪ノリもあったんでしょうね。今流行ってる物でも、後から見たらとんでもない不謹慎なことなのかもしれませんし。タピオカが不謹慎になったらどうしよう。
当時のドイツはナチスが台頭していたころで、オリンピックの開会式もなんだかマスゲームのような映像になっていました。リアルヒトラーの映像が出てきたのも結構ビビります。
通訳のユダヤ人の少年が怯えているのも非常に恐怖を煽ってきます。
ヒトラーを演じるのは
なかなか抵抗がありそうですね。
いだてんの中でもヒトラー役が出てきましたが、心中やいかに。
『ヒトラー 最後の12日間』では、ヒトラー役のブルーノさんは「ヒトラー役を演じるのは辛い」みたいなことを言っていたと聞いたことがあります。ソースを失念したので正しいか分からないですけど。
この映画は大学時代、ドイツ語の授業で見た記憶があります。動画サイトだと総統閣下シリーズで有名なアレです。
ヒトラーを題材にした映画で衝撃的なのは『帰ってきたヒトラー』ですね。予告編しか見たことないのに語るのは申し訳ないですが、ヒトラーが現代に蘇ったところから始まるコメディ映画です。
誰もヒトラー本人だと思ってなくて、モノマネ芸人としてブレイクするのですが、中身はヒトラーなのでいつの間にかドイツ国民が彼の演説に耳を傾けていって……というあらすじ。何が衝撃的かって、これを作ったのは他でもないドイツだということ。
タブーになっていそうなイメージがありましたが、コメディタッチで掴みつつ、笑っているうちに心を掴まれるヒトラーの危険性を描いていました。
ちなみにこの映画のイタリア版『帰ってきたムッソリーニ』は9/20(金)に公開されます。あ、今週ですね。
孫選手と南選手の活躍
この大会では、マラソンに朝鮮半島出身の孫基禎選手と南昇竜選手が日本代表として出場しました。
足袋を履いて出場した孫選手、まさかの金メダルを獲得しました。金栗四三が夢見たマラソンでの金メダルがついに現実のものになりました。
ただ、彼ら自身の気持ちとしては日本人ではないのだから、表彰式で日本の国歌が流れるのは微妙でしょうね。
この孫さんはソウルオリンピックで聖火ランナーを務めたそうで、この時は満面の笑みだったそうです。彼としては、やっと報われた感じでしょうか。
……いだてんを収録し時はこんな情勢になるなんて思ってなかったろうな。
このマラソンにはもう一人、塩飽玉男(しわく たまお)選手が出場していましたが、ドラマの中では「出場しています」としか触れられていなかったので結果を調べてみたところ、残念ながら途中棄権だったようです。
前畑がんばれ!
ベルリンオリンピックで叫ばれた「前畑がんばれ!」の実況ですが、まだ前畑泳いでいないのにまーちゃんが今週言っちゃいました。ネタバレ。
ネタバレついでに、マラソン競技中に日本時間で12:00になってしまったところで放送を打ち切っていたのも伏線です。来週になればきっと意味が分かります。でも外したら全力土下座します。
それにしても、ロサンゼルスオリンピックの時も前畑で次週に引っ張り、今回のベルリンオリンピックでも前畑で次週に引っ張るとか、前畑愛されてますね。
そして次回のタイトルは『前畑がんばれ』です。もう前畑主人公にしていいんじゃない?
まとめ
1940年のオリンピックが東京で開催されることが決まりました。この投票が行われたのと同時期、ベルリンオリンピックか開催され、来週前畑が泳ぐぞ! といったところでイカ、次回。
次回のサブタイトルは『前畑がんばれ』。ひらがなになっているので、1991年に放送されたNHKドラマが元ネタでしょうか。
カタカナの『前畑ガンバレ』だと、1981年に出版された兵藤秀子さんの著書です。「秀子」でお気付きかもしれませんが、前畑さんが結婚後に出版した本です。
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